[2019年2月10日]
大学入試も中盤戦、今月は埼玉公立高校の入試も行われます。
私立大学は、定員より多く入学させ過ぎると補助金をカットされるとのことで、合格者を減らしているのではないかと、巷に噂も。
☞ まぁ実際私立大学だけでなく、私立高校にも同じ傾向がいえます。まさに定員の厳格化です。
ところで入試で『倍率』という言葉を耳にします。
ではみなさんは、
『倍率』の
正しい意味をわかっているしょうか?
カンタンな話です。
受験者÷定員?
本当にそうでしょうか?
さっきの話のとおり、(定員の厳格化によって)合格者を減らしたりはしていますが、定員はそのままだったりします。
正確には、
受験者÷合格者
が倍率になります。
ただ公立高校入試の場合、
定員=合格者数
ということですから、
ごちゃまぜになってややこしいかもしれません。
さらに厳密に言うと、
受験者数=出願者数でもないのです。
出願しても受けない人がいますので。
出願者数÷定員を倍率として発表する場合もあるので、気をつけて見ないといけません。
このように、倍率の解釈はいろいろです。
そして実際に受験した数÷合格者数のことを、よく耳にする「実質倍率」と言ったりします。
この実質倍率は、受験が終わってみないと確定しないので、あらかじめ知ることができない倍率になります。
さてそんなややこしい話は抜きにして,倍率が高いと難しいのでしょうか?
逆に倍率が低いと入りやすいのでしょうか?
極端な例えかもしれませんが、
倍率8倍のGMARCHと倍率2倍の東大とだったら、どちらが入りやすいでしょうか?
※GMARCHとは、学習院、明治、青山学院、立教、中央、法政の頭文字からの造語のことです。
同じ大学だったとしても、年によって倍率が変動します。
今年は倍率が高くなったとすると、難しくなるのでしょうか?
ちょっとこんがらってきそうになってきましたね。ではもうちょっと簡単に^ - ^
【例えば】
定員=合格者数として考えます。
定員100名のところに300名が受験すると、倍率は3倍になります。
定員100名のところに400名が受験すると、倍率は4倍になります。
昨年が3倍のところ、今年は4倍になったとしたら・・・。
難しくなりそうでしょうか?
意外にそうでもなかったりするのですよ^ - ^
実は、よくわからないその時の流行だったり人気だったりで、受験生が増えただけかもしれないからです。(これって意外に多いお話なんですよ)
特に難関校では、とりあえず記念に受験するという人も一定数存在します。俗に言うチャレンジャー部隊ですね。「受かったら超ラッキー」的な倍率かさ上げ部隊のことです。
「記念受験」という言葉がありますよね^ - ^
「俺、あの大学受けたんだけど、ボツだったわ^ - ^」なんて、あとあと言うためのネタの人もいるかもしれませんね。
(あっごめんなさい。偉そうに書いている私も過去に記念受験をひとつだけしちゃいました。いたずらに倍率を増やしてしまいました。反省ですね。)
そのような場合、仮に受験生が300人から400人に増えても、増える100人は意外にチャレンジャー部隊だったりします。
←数字は偏差値のつもり
特に難関校では、基本は上から定員が埋まっていきますから、結局学力控えめな方の学力層はいくら増えても、
合格者のレベル=難易度に変化はない
と推測できます。
逆に倍率がさがっても同じで、そもそも合格の可能性の控えめなチャレンジャー部隊が出願しなかっただけで、合格者のレベルは変化しないことが意外に多いと考えられます。
実際は、他の要素もあって単純ではありませんが、
倍率に一喜一憂せず、
合格者のレベルはほぼ一定
だと思って、そのレベルに達することだけに集中することが大切なのです。
1月23日のこのブログで『数字のマジック!』で偏差値のお話をさせてもらいましたが、その中で偏差値にかかわらず、合格最低点をきちっと把握し、それをクリアできる勉強していくことが必要だと言うことが重要といえるでしょう。
ぱっと見の数値にだまされず、ちゃんと過去問演習と合格最低点から可能性を判断することが大切です。日頃の模試結果の判定に、一喜一憂することなく、志望校合格に向けて歩んで行って欲しいと思います。 ITTO生諸君、頑張れ!思いは叶う!