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ITTO個別指導学院
埼玉幸手駅前校

[2018年11月12日]

(茨城県立)古河第三高校を訪ねて。

img1 校舎


 先日11月8日、(茨城県立)古河第三高校(茨城県古河市/以下同校)の塾対象入試説明会に伺わせていただきましたので、概略をお伝えさせていただきます。


 この時期の現中3生は、ほぼほぼ志望校も決定し、その志望校合格に向け頑張っている頃合いかと思います。そのため今回の『古河第三高校』の紹介については、現中1・中2の保護者様、または生徒さんに、今から知っていて欲しい高校のひとつとしてご紹介させていただきます。



? はじめに、塾説明会の実施に感謝! 

 現在、公立高校の塾向けの説明会実施自体が極めて少ないのが現状です。今回はそのような中で、同校に説明会を実施していただけたことについては、塾関係者の一人として、とてもありがたく感じております。校長の増田先生をはじめ、教職員の皆様に改めて感謝しております。 

 さて進路指導をする立場の私としては、紙面媒体の知識だけではなく、実際に足を運んだうえで、学校環境や在校生のみなさんの学習をしている生の様子を拝見し、そしてどのような三年間を送っているのか、同校の魅力を、実際に肌で感じて進路指導を行っていきたいと考えています。今回の説明会においては同校の魅力を改めて感じることができたと考えています。 ⇒ またITTOの卒塾生も元気そうで安心しました!

 同校は、埼玉県の公立高校ではなく茨城県立の高校のためなかなかイメージできないといった方も多いと思います。
 余談にはなりますが、同校の出身者には、タレントの渡辺徹さん、2012年の話題映画『のぼうの城』や2016年公開の「シン・ゴジラ」の監督の樋口真嗣さんがいらっしゃるとのことです。


? 概要

 同校は、茨城県立高校で当地区に一番近い高校ではないでしょうか。

 例えば同校へは、春日部市内に向かう時間と大差ない程度の通学時間で通えます。まさに方面だけの違いです。そのような背景もあり、当久喜・幸手地区からの受験者(在校生)が年々増えてきているところです。

 スクールバスやシャトルバスも発着していて、「正門前」にバスが横付けしてくれるのもとても魅力的なところです。そのため最寄駅から悪天候の中歩くということがないため安心・便利です。(参考:現在687名の在校生のうち20.8%が電車・スクールバス・シャトルバス利用)


img4 アクセス


 また同校は創立44年目(昭和44年創立)、創立50周年の節目を迎えました。学校規模としては、各学年6クラス(240人定員)と近隣の埼玉公立の規模からするとやや小規模ですが、そのぶん生徒一人ひとりへのきめ細かな学習指導・進路指導・生活指導の徹底ができるのも自慢のひとつのようです。
また、校訓は、「自立」「敬愛」「創造」の3つとなっており、自分で決断できる強い心、相手を思いやる優しい心、好奇心と主体性を持って取り組む求める心の育成を目標としています。


? 設置クラス・コース

1年次 共通(6クラスのうち特進クラス1クラス)
⇒特進クラスの選抜には、合格者説明会時の英数国3科目のテストで選抜)

2年次 文系・理系(ここ数年各3クラス、また1年時の成績に応じて文系理系共に特進クラス1クラスずつ設置)

3年次 文系・理系(進路希望によって分ける。全クラス特進。)

 段階を追いながら、進路実現への徹底指導が行われているようです。学年を追うごとに、学力が伸びていく学校です。


? 生活指導面

 年に3回ほど生活点検が実施されるようですが、頭髪や制服の着こなしは県内トップレベルとのことです。これは、教員からの強い指導によるものではなく、生徒一人ひとりの“自主性”によるものらしいです。また昨年度の皆勤者数は、1年90名、2年84名、3年95名 約38.9%が皆勤を達成!

 このことからも目的をもって、真面目に学校生活を送っている生徒が多いということがわかります。基本的生活習慣の充実があってこその“勉強”です。

こうした基本的生活習慣の確立・徹底が自立した心と行動の定着に繋がるのだと思われます。


? 部活動・特別活動

 部活動については、加入率が65%とのことです。
現在、運動部11部1同好会、文化部10部3同好会が活動中です。
平成29・30年度では、水泳部と写真部が全国大会等に出場、同じく水泳部、写真部、加えて吹奏楽部が関東大会に出場したそうです。

 また、春には文化祭(2日間)、秋には球技大会(2日間)、そのほか学年レクリエーション・七夕集会・ハロウィーンパーティー・クリスマスコンサートetc.季節ごとの楽しい催しものも生徒主体で活発に行われているようです。


? 進学指導体制

 あくまでも授業第一。週33時間の授業を展開。また課外授業も充実していて、受講は“希望制”ですが、ほぼ100%が参加。予備校に通わせないで、教員の力で進学を決めようとしている意気込みは、まるで“私立高校”さながらで、同校の大きな特色になります。

また授業の中では、積極的にアクティブ・ラーニングを導入。生徒たちが、自ら問題意識を持って、様々な角度から、分析・話合いそして結論に導き出す授業を通し、全体の学力レベルの底上げができてきているようです。これが茨城県公立高校の中で、同校が一番『学力を伸ばす学校』だと言われている所以なのでしょうか。


設置課外として、
土曜課外 : 年間16回(70分×3教科)
夏季課外 : 9日間(3年生は20日以上)
平常課外 : 3年生のみ毎日実施(希望科目を選択)


img3 自習はしっかりできる環境


 次に同敷地内にある『ブライトホール』では、学年ごとに自習室が用意されていて、夜7時まで利用が可能になっています。間仕切りが存在し、集中できる環境が整っているため、学習意欲の高い同校の生徒にとっては、よく利用する設備のひとつといえるでしょう。(図書館は夕方5時まで利用可能)

 そのほか、生徒向けには、各種説明会や講演会、春・夏セミナー、学部学科説明会、卒業生と語る会、そして希望制で、ハワイStudyTour(7泊9日)などを実施。

 保護者様向けにも、文理分け説明会、入試説明会、進路講演会等も行われています。情報の発信がしっかりできている学校といえるでしょう。


? 進路意識調査結果より〔7月実施〕

質問 : 「あなたは古河三高の生活に満足していますか?」

回答 : 「とても満足している」 + 「だいたい満足している」

1年生 : 83.5%  2年生 : 71.9%  3年生 : 84.4%
と多くの在校生の満足度をうかがい知ることができます。このような数値を公表してくれる同校には、誠実さを感じます。


? 進路状況 

※国公立大学合格者数 43名(内現役41名)
〜国公立大学を希望している生徒の合格率は、毎年県内公立高校トップクラス

※私立大学合格者数 531名(内現役524名)

※大学・短大 現役合格率 85.0%
〜大学進学 193名 ・ 短大進学 4名 ・ 専修学校進学 14名
公務員就職 1名 ・ 受験準備 21名

※大学指定校(平成31年入試)
明治、立教、法政、学習院、東京理科、芝浦工大、駒澤、専修、文教、獨協、東京農業、日本、東洋、東京電機、明治学院、武蔵等120大学。(国公立大学には指定校推薦制度はありません。)

※センター試験受験者数 203名(生徒数232名中)
⇒現在のセンター試験は、国公立大学希望の生徒だけでなく、私立大学希望生徒もセンター試験を受験します。私立大学の受験方法は多様化していて、私立大学のセンター試験利用入試という受験タイプもすでに一般化しているところです。

 近年では、「入れる学校」から「自分が入りたい学校」へと志望校への考え方が変化してきているそうです。自ら進路決定を行い、目標に向かって努力していく姿勢はまさに同校において自主性・主体性が育まれた結果と言えるのではないでしょうか。
 
 また、あくまでも学年定員6クラス240名だということを考えると、立派な実績かと思います。入学時の同校と同じような成績帯の埼玉県立高校との比較をしてみるのも面白いかと思います。


? 高校入試情報

 茨城県公立高校には、特色選抜と一般入試があります。ここでは一般入試について書かせていただきます。

学力検査は、3月5日(火)
同校の募集定員は240名。(一般入試のみ 外国人特例枠・帰国子女枠を含む)

 そこで、埼玉県の生徒が茨城県の高校を受験する場合、不利にならないかどうか?という点で気になると思います。
 久喜・幸手エリアでお話すると、隣接協定の決まりで、定員の30%が県外枠となります。ということは、単純計算で240名の30%、つまり72名となります。

 ただ実際のところは、例年30%も受験している生徒はいません。結果として、例年同様の受験者推移だとすると、埼玉の生徒さんも茨城県の生徒さんと同じ扱いでの選抜になりますので、不利になることはないと考えられます。

 
? 最後に

 埼玉県の中学生のみなさんが多く受験する校外模試のデータ(偏差値)で客観的にみると、春日部東高校と杉戸高校の中間に位置している公立高校となります。もし今から両校を選択肢にしている現中1・中2のみなさんがおりましたら、この機会に『古河第三高校』も選択肢の仲間に加えてみる価値はあるかと思います。

 地域は「くだる」かもしれませんが、大学進路は「上っていく」かもしれません。私学の場合、「くだり」の栃木県の私立高校を選択肢に考える方も多いと思います。だとすれば、公立高校でも同じ考えができるのではないでしょうか?

 なお当教室に在籍されている方で、同校に関する詳細についてお知りになりたい方は、いつでも教室までお気軽にお問い合わせください。お待ちしております。 教室長