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ITTO個別指導学院
埼玉幸手駅前校

[2022年5月20日]

(私立)佐野日大高校を訪ねて

img1 校舎正門


(私立)佐野日大高校を訪ねて。


 本日、今春入試の総括と来春入試に向けての『塾対象入試報告会』が行われましたので、概略をお伝えさせていただきます。なお併設されている中等教育学校については割愛させていただきます。


(1)同校の今春入試の状況

 同校は、日本大学の付属校で、普通科3コース+αクラスを設置している栃木県屈指の進学校となっています。

◎設置コースと定員(普通科510名)
特別進学コースαクラス 30名
特別進学コース 120名
スーパー進学コース 160名
進学コース 200名

▶︎今春の入学者数(371名)
特別進学コースαクラス 24名
特別進学コース 90名
スーパー進学コース 140名
進学コース 117名
とのこと。

 募集人数よりも入学者数が少ないので定員割れのように思われますが、あくまでも同校の募集人数は目安にすぎません。学力レベルを最低限おとさないようにするために、出願数に関わりなく、出願先コースのレベルに到達していなければ入学を許可しないという考えの学校なのです。※過去には単願推薦でも不合格者は出ています。

 もっというと定員を埋めるために、安易に基準をさげるということはありません。入学レベルに到達した生徒さんだけを受け入れる、無理に定員を埋めようとしない、そのような方針が安定した大学合格実績に結びついているようです。※この部分にブレがないのは見事です。

 さて今春の高校入試の状況ですが、出願数、受験者数、入学者数とも例年通りの状況のようでした。

 例年入学者の約三分の1が埼玉県の生徒が占めているというお話も以前伺ったこともあります。それだけに将来を見据えた場合、同校に足を運ぶ価値があると判断に至るご家庭が多いのではないでしょうか。
ちなみに今春の埼玉県出身の入学者数は114名、実に入学者総数の30.7%が埼玉県からとなっています。今後もますます同校には注目が集まるのではないかと思います。


(2)いきなりですが今春の大学入試結果から。 

 今年の卒業生の進路は、大学現役合格率99.7%と例年同様高い合格実績を輩出。この7年現役合格率98%以上をキープできているようです。また現役大学進学率96.8%。いつもながらですが力強い実績です。(日大への内部進学含む)

【国公立大学】

大阪大、東北大、筑波大、防衛医科大学校(医)、など35名合格。
※昨年は東京大(4名)合格あり。

【私立大学】

日大を除く私立大学には280名合格。
早稲田大2名、慶應2名、GMARCH 21名など有力私大に合格。

※医歯薬獣医系大学学部71名合格。
医歯薬系なら〈サニチ〉は強いは定番。
医学部2名
薬学部31名
獣医学部2名
看護学部27名

 また日本大学の系列校ということもあり、毎年多くの生徒が日大に進学できていることも同校の魅力的なところです。今春はなんと377名合格。特に進学コースにおける日大進学希望者93名のうち90名合格、なんと96.7%の生徒が日大に進学できています。特に進学コースの場合、同等レベルの公立高校の卒業時の進学先と比較してみると大きな差異があることにお気づきになるのではないでしょうか。
附属校だからこその強みがでています。
いつもながらの安定した実績です。


img3 施設全景 img4 授業風景


(3)なぜ大学附属校が人気化してきているのか?
(過去のトピックからの加工含む)

 それは政府主導『〜地方創生〜私立大学等経常費補助金の問題』があるからです。

 平成31年度から、入学定員充足率が1.0倍を超える入学者がいる場合、超過入学者数に応じて、補助金カット!する措置。首都圏の私立大学は地方大学に比べて人気が高く、定員充足率を大きく上回っている大学が多くあります。この現状を是正しなければ、大学側は補助金をカットされてしまうので、それに向けて少しずつ合格者数を絞る動きがでてきているようです。当然同校の親大学である日本大学も対象になっています。
 この問題で、昨今首都圏私立大学を一般高校から進学しようとするならば、かなりハードルが高くなってきていることは周知の通りです。

 ただ昨年2021年度からは、以前に比べると定員を絞るような動きは鈍くなったようにみえますが、だからといって楽になった訳ではありません。安全志向が強まる中、今後も激戦区の大学が増えていくのではないかと予想されます。

安全志向が強まる中で、人気のある中堅有力大学群、中でも日東駒専の人気は高く、毎年難易度は上昇しています。
※日東駒専〜日本大、東洋大、駒澤大、専修大
※日東駒専の全国偏差値は、4年前と比べると概ね「15」上がっています。河合塾偏差値使用、ただし学部学科によって差異有り。

 しかし大学付属の同校の場合は、付属高校のメリットを活かし、内部進学で有利に日本大学へ進学する機会を与えてもらえます。これはとても大きなメリットかと思います。
特に進学コースに進学した場合は、このメリットを大きく感じるかと思います。進学コースは、簡単に言うと中学校の平均的順位の方なら十分可能性があります。将来、大学進学を考えている方なら、まずは同校について調べておいて損はないと思います。

※参考までに、過去に本当にあった出来事。
ある私立大学では定員よりたった6名超過しただけなのに、数億円の補助金がカットされたようです。また別のある私立大学では、補欠合格の一桁台でも繰り上げ合格がでなかったようです。今後も定員遵守の動きは続いて行くことでしょう。今後も厳しい話を耳にする機会が増えてきそうです。


(4)来春入試に向けて。

 それでは来春の入試に向けて、いくつかのご報告があります。

◯スタートアップ説明会

6月1日(水)春日部市民文化会館
6月7日(火)久喜市栗橋文化会館「イリス」
6月10日(金)久喜市久喜総合文化会館
6月30日(木)幸手市アスカル幸手

時間、受付などの詳細は同校ホームページをご参照ください。他会場も多数あります。

◯出張相談会

9月〜11月 計11回開催予定

時間 19時から21時まで

会場  久喜総合文化会館など

◯学力判定テスト

10月8日(土)受験料無料

すべての行事日程については、インターネット申し込みとなります。詳細は同校ホームページをご参照ください。




○参考までに今春の選抜基準について(来春のは今後分かり次第お伝えさせていただきます。)

※※※※※この部分の内容については、当教室在籍の保護者様には、メールで直接お伝えさせていただきます※※※※※


各学年末五段階評定で「1」がないことが絶対条件。

あと英検、数検、漢検のいずれか3級以上取得している場合に優遇。 検定取得で一気に合格を引きつけたいところです。


(5)最後に。

同校のみならず、年々学力レベルが上昇傾向の県内・隣接私立高校。言葉は悪いですが、いまや私立は“すべり止め”という感覚ではありません。しっかりと目的をもって学習する生徒にとっては、むしろ“本命”となりうる私立高校はたくさんあります。

“公立が一番、私立が二番”という考え方は、大人の事情が絡むからこその順番であって、本来はどちらも一番、二番ということはないと思います。本当の一番、二番というものは、同じ三年間を送る中で一つでも二つでも多くの選択肢を与えてくれる可能性のある学校が、その生徒にとって“一番”であり、それが公立なのか私立なのかは別問題なのです。
   
 将来大学進学を視野に入れている生徒にとっては、高校入試は目先三年間の問題ではなく、実は七年間の大切な問題になってきます。それだけに高校入試は、公立、私立関係なく、公平な視点で学校選びをされることが大切かと思います。目先に目がくらまないことが重要ではないでしょうか。     

 なお当教室に在籍されている方で、同校に関する詳細についてお知りになりたい方は、いつでも教室までお気軽にお問い合わせください。お待ちしております。 教室長