[2016年8月1日]
教育関連ニュース
○次期学習指導要領のポイント
「教育の強靭化に向けて」と題して公表された文部科学大臣の文書には次の3点が示されています。
・知識と思考力をバランスよく、確実に育むという基本を踏襲し、学習内容の削減は行わない。
・「アクティブ・ラーニング」の視点から、学習過程の質的改善を行う。
・上記の方向性のもと、必要な教科・科目構成等の見直しも行う。
小学校は2020年(平成32年度)、中学校は2021年(平成33年度)から全面実施されます。
○全国学力調査中間まとめ ― 英語4技能調査
6月15日、文部科学省は、『全国学力・学習状況調査における中学校の英語の実施に関する中間まとめ』を発表しました。平成31年度から、英語の「4技能」に関する調査を中学校3年生を対象に導入するとしたもので、具体的には以下のような調査が実施されることになるようです。
・調査時間:
「聞くこと」「読むこと」「書くこと」で45分程度、「話すこと」に10分程度。
・実施方法:
「聞くこと」は音声による一斉実施でマークシート方式、「読むこと」はマークシート方式、「書くこと」は記述式、「話すこと」は教員による対面式。
「聞くこと」
・事前に与えられた状況設定および視覚・発生情報から求められている課題を解決する力
・英文や対話を聞いて、概要や要点を把握する力
「読むこと」
・英文や英語で書かれた簡単な資料を読み、必要な情報を引き出したり、概要や要点を把握したりする力
「話すこと」
・身近な話題について、与えられた質問に対して、自分の考えや気持ちなどを話して相手に伝える力
(聞いたり読んだりして得た情報について話して伝える技能統合型の出題を含む)
「書くこと」
・身近な話題や社会的に関心の高い話題について、自分の考えや気持ちなどをその理由や具体例とともに書いて表現する力
(聞いたり読んだりして得た情報について書いて伝える技能統合型の出題を含む)
※技能統合型:2技能以上を統合的に活用
聞いたり読んだりして得た情報(英文や図表など)について、その概要や要点を把握するとともに、自分の意見を話したり、感想、賛否やその理由などを話したり書いたりする力
「4技能」それぞれについての力を測ることのほか、2つ以上の技能を統合的に活用できる力を測ることも謳われている。このことは近年、高校入試でも少しずつ導入が始まっているようにも感じられる。
大学入試等で「4技能」を問うことになった流れから「4技能」という言葉が頻繁に聞かれることになったが、以前からある「4技能」を測る試験を紹介します。
●TOEFL
高等教育機関において英語を用いて学業を修めるのに必要な英語力を有しているかを測ることを目的とする。
●Cambridge English
英語圏における日常生活に必要とされる実践的な英語力があるかどうかを評価する。
●TEAP
EFL環境の大学で行われる授業等で行われる言語活動において英語を理解したり、考えを伝えたりすることができるかを評価する。
これらの試験は、難易度や費用の面から中高生の間では広まっているとは言えず、「4技能」の深長に貢献してきたとも言えないものです。
大学入試の変化や今回の学力調査実施で、日本の英語教育がどう変化していくのか、アンテナをしっかりと立て、情報を集めつつ今後の動きをしっかりと見ていく必要があります。
○全国高校総合体育大会(インターハイ)始まる
高校生のスポーツの祭典、高校総体「2016 情熱疾走 中国総体」が7月28日開幕。岡山市北区のジップアリーナ岡山で総合開会式が行われ8月20日まで中国5県及び和歌山県を舞台に30競技が行われる。県内では39年ぶりのメイン開催となる。
○3Dプリンターを授業で生かす動き
コンピューターでデザインした立体的なものを、実際に作り出すことができる「3Dプリンター」。この機器を学校で使う動きが出てきた。コンピューターに動きを支持するプログラミング教育が広がる中、授業で活用する試みが広がりそうである。