[2016年8月1日]
今月の言葉
今月は、熊本県の詩人坂村真民さんの詩を紹介します。
「鳥は飛ばねばならぬ・・・」
鳥は飛ばねばならぬ
人は生きねばならぬ
怒とうの海を
飛びゆく鳥のように
人も混沌の世に
生きねばならぬ
鳥は本能的に
暗黒を突破すれば
光明の島につくことを
知っている
そのように人も
一寸先は
闇ではなく
光であることを
知らねばならぬ
新しい年を迎えた日の朝
私に与えられた命題
鳥は飛ばねばならぬ
人は生きねばならぬ
※怒(ど)とうすさまじく荒れ狂う大波。
※混沌(こんとん) 多くのものが入り混じって、どうなるのか、どうなっているのわからない様子。
※暗黒(あんこく) 真っ暗であること。
※光明(こうみょう) 暗がりに差し込む、明るい光。苦しい状態の中で、行く手に見えてきた希望の光。
※命題(めいだい) 重要な課題。
年頭に当たって、坂村真民さんが書かれた詩です。
小学生のみなさんにはかなり難しい文章(詩)であると思いますが、受験を目指す人、中学生の皆さんにはいくらかこの『詩』に込められた坂村さんの思いを読み取ってもらいたいと思います。「〜ねばならぬ」(「〜しなければならない」)というと、堅苦しい雰囲気もありますが、「今(現在)をしっかりと生きていきましょう。」「苦しいばかりではないですよ。苦しいことの先には楽しいことがありますよ。」「暗闇の先には明るい光が必ず見えてきますよ。」と読んでいくと、気分的にも少しは楽になるのではないでしょうか。
夏休みを10日ほど過ぎました。まだまだ、夏休みの課題もたくさん残っている人も多いと思います。「やらなければならないこと、やりたいことが山積みで何から始めたらいいのか?わからない。」と思いながら、時間だけが過ぎてしまっている人はいませんか?
期限があるもの。先ずは、優先順位をつけて順番に並べてみましょう。自分にとって一番重要な事(優先順位一番)から、さっそく取り掛かる。夏休み最終日に駆け込みで宿題を済ませようなんてことは卒業しましょう!計画的に一つずつ片づけていけば、必ずゴールは見えてきます。提出期限があるものは、その期日から逆算して「いついつまでには終わっておく」と自分でタイムリミットを設定する。「残る敵は自分自身です。」
さあ、始めましょう!