[2017年9月1日]
勉強法
一言で「勉強する」といってもその学習方法はさまざまですが、そもそも「勉強はどういう環境で行えばいいのか」や「どの時間帯に行うと効率的なのか」といった点をまとめたムービー「The 9 BEST Scientific Study Tips」です。無駄を省き、最大限に生産性を上げるために、今日からでも実践できる勉強のポイントが公開されています。
https://www.youtube.com/watch?v=p60rN9JEapg (英語)
?短いサイクルを繰り返す
まず、勉強はただ長い時間やればいい、というものではなく、短い時間の勉強を繰り返す方が効率的であることが過去の研究から分かっています。
つまり10 時間の勉強を一気に行うよりも、1 日30 分の勉強を数週間、毎日継続する方が効果的ということ。一夜漬けは効率が悪い勉強方法というわけです。
これはシナプスの仕組みによるもの。脳における情報伝達ではシナプスが使われますが、シナプスは短期的なセッションを繰り返すことで情報を伝達するので、勉強を繰り返すことで伝達作業がスムーズになったりシナプスそのものが太くなると言われています。
反復の有効性は「学習」そのものについて言えるので、机に向かって行う勉強だけでなく、音楽の演奏や運動についても同じ事が言えます。テニスの練習だってサッカーの練習だって、毎日コツコツしなければ身につかないのは、みな知っています。
?いつどこで勉強するかリズムを決めてしまう
さらに夜の間ずっと勉強していた大学生のうち60%は成績が悪くなった、という研究もあります。しかも判断力・記憶力の低下は翌日だけではなく、その後4 日間にわたって見られたとのこと。
その代わり、「日中の決まった時間、決まった場所で勉強だけを行う」というルーティンを作れば、より生産性がアップします。「キッチンのイスに座ると食事を期待する」「リビングのソファに座るとリラックスする」というのと同じように、「この机とイスで勉強する」ということを決めると集中しやすくなるわけです。
?単なる暗記ではなく、深い理解を
単語や文章だけを切り取って覚えても、それらの相互関係や全体を把握できないので、トピックの理解には全く役立ちません。
一方で、フラッシュカードは物事の記憶を助けるのに役立ちます。
フラッシュカードは、いくつかの重要な用語をカードの表面に書き、裏面には表面に書いた用語の定義や需要な事項を書いたもの。連想ゲームを行うように、空き時間に用語から定義を説明する練習を行えば効率的に学習できるわけです。
?ゴールを決めておく
勉強にゴールを設けるのもオススメ。「30 の単語を覚える」「この公式について説明できるようになる」といったゴールを作っておけば、後で自分がどこまで進んだかを明確に確認することができます。
?小テストも大事だけど、教える効果には劣る
また、ある事柄について、1 つのグループは「勉強とテストの組み合わせ」で、もう1 つのグループは「勉強と他の生徒に教えることの組み合わせ」で学んだところ、他の生徒に教えたグループの方が
成績がよかった、という研究結果もあります。
これは人に教えることで、情報をより論理的・構造的にまとめることができ、理解が深まるため。
?実践あるのみ
もちろん、問題を解いたり、本を読み返したりという実践行為も大事。
テストなどを含む実践行為を行うことで、自分には何の知識があって何が足りないのか、ということを知ることができます。
さらに、よい結果を生むことできれば自信がつき、パフォーマンスを上げることも可能です。
?勉強の準備
そして、勉強を行う時、勉強に必要になる全てのツールを取りそろえておく必要があります。勉強の時間は勉強のためだけに脳を使うべきなので、「コーヒーを飲もう」と何度もキッチンに向かわなく
てもよいように、飲み物も準備しておきましょう。
?BGM について
集中力を上げるクラシック音楽があるという研究もありますが、「音楽を聴きながら勉強する」という行為そのものが集中力を下げるという研究結果も示されています。このあたりはいくつかの方法を試して自分にあったものを選ぶしかないのかも。
?スマホに注意
ただし、スマートフォンで音楽を聴いている場合、メールやSNS の通知が集中を途切れさせてしまうこともあります。届いたメールを開けば完全に集中がストップしてしまうわけですが、そのまま放置
していても「さっきのメール、何だったんだろう……」と気になってしまうので、勉強中は、スマートフォン自体を遠くに追いやってしまうのがベターです。