[2021年12月19日]
北区建部町福渡の地名の由来
岡山市北区建部町福渡は「行こうか岡山、戻ろうか津山 ここが思案の福渡」という文句で知られる、備前と美作の国境だった地域です。 かつては渡し舟の発着場があり、交通の要所としても賑わいました。 このまま岡山まで行ってしまうか、それとも津山に戻ろうか。 …実際に、そんな風に思案にくれた人が少なくなかった事から、このようなフレーズが生まれたのでしょう。
福渡は元々、渡し船が通るのが深い淵になっている場所だった事から「深渡し」という地名で呼ばれていました。 後に漢字が縁起のいい福の字へ変わり、福渡となりました。
ところで読み方が「渡し」が「渡り」に変化した事にも理由があります。
元々の読み方のままの「福渡し」では、福を渡してしまうように聞こえて縁起が悪いということで、フクワタリにしたのです。 そして2007年に福渡のあった建部町が岡山市へ編入合併する事になり、旧町名を冠した建部町福渡に改称されました。
ではまた。