[2022年1月18日]
北区上高田 本陣山
岡山市北区上高田に本陣山という山があります。標高約444mで、県南部では比較的標高の高い山です。この本陣山の名前は、かつて本陣が置かれた事に由来しています。
同地区内にあった忍山城を毛利軍が攻めた際に、武将吉川元春が本陣としたのが本陣山の中でした。(※ここでいう本陣とは軍の大将が本営にした拠点の事です。)大名などが宿泊する場所として指定されていた本陣ではありません。
吉川元春は毛利元就の次男です。名字が異なるのは政治的な目的から、吉川家の養子となり家督を相続した為です。様々な戦功で知られる武将ですが、変わったエピソードも知られています。それが妻、新庄局の事です。 吉川元春の妻である新庄局は外見が余り美しくなかったと伝えられています。しかしこれは吉川元春本人が望んだ事でした。
戦国武将である熊谷信直の不美人な娘を嫁に貰えば、熊谷家は喜び、自分の力になってくれるであろうという思いを込めての計略だったのです。 しかし政略的な結婚だったとばかりも言えず、おしどり夫婦だった事も伝えられています。 実際に吉川元春は側室を置くことはなく、夫婦仲も非常に良好だったそうです。
ではまた。