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加藤学習塾
【岡山県岡山市の進学塾】

[2022年4月21日]

葭始生

みなさん、こんにちは。
4月20日ごろから24日ごろは、水辺の葭が芽吹き始め、山の植物、野の植物が緑一色に輝き始めます。
この時候を葭始生(あしはじめてしょうず)といいます。
また、二十四節季のうち4月19日〜5月4日ごろに降る雨を穀雨といいます。
本日降っている雨がまさにそうで、この穀雨は田畑の穀物にとって恵みの雨となります。

穀雨は葭始生(あしはじめてしょうず)4/19〜4/24、霜止出苗(しもやみてなえいずる)4/25〜4/29、牡丹華(ぼたんはなさく)4/30〜5/4(日付はすべて今年)の三つの季節に分けられます。

稲はもちろん、葭もすだれや屋根に使われたりと古くから日本人にとって欠かせない植物でした。
ちなみに、"アシ"という植物は成長度合いによってあてられる漢字が違います。成熟したものを「葦」、穂がすっかり出そろわないものを「蘆」、穂の出ていないものを「葭」と書きますが、どれも同じ植物を指します。
"人間は考える葦である"という哲学者パスカルの言葉は、パンセの瞑想録に記載されています。

成長すると強度のあるしっかりとした植物へと育つ葦ですが、今はその葦が芽吹きはじめるころで、漢字も"葭"とあてがわれます。
まだまだやわらかくて未熟さもありますが、若くてみずみずしい生命力を感じます。
どんな生物も、少しずつ、強くなっていくものですね。