[2023年2月21日]
みなさん、こんにちは。
先日、夏目漱石の小説"ぼっちゃん"の舞台となった愛媛県のお話をしましたが、本日は文豪・夏目漱石が文学博士の称号の授与を"辞退"した日になります。
夏目漱石は、"吾輩は猫である""三四郎""こころ"をはじめ、数々の名作を残した文豪です。
同時に、漱石は"教師"でもありました。"夏目漱石"で検索すると、トップに"教員"と出てきます。
本人が亡くなってから有名になる作家もおりますが、夏目漱石はその文才が讃えられ、文学博士の称号を授与される予定でした。
ところが、漱石は1911年の今日、称号付与を辞退する旨の手紙を文部省専門学部局長に直々に送りました。
理由は、漱石は肩書を必要としていなかったからです。
なんともかっこいい断り方ですが、多くの人がもったいないと思うのではないでしょうか。どんな分野でもそうですが、自分の才能を鼻にかけない、もはや興味がないという者ほどえげつない才能を持っているように思います。
漱石の場合は極端ですが、地位や名声が欲しくてそれだけを目的にすると自分を見失います。せっかくの才能も輝きが半減するようにさえ思います。
オリンピック選手はもちろん"金メダルをとりたい"と思っていますが、ほとんどの選手がプレッシャーに耐えながらもスポーツを愛し、楽しんでいます。
みなさんにもそれぞれ目標があると思いますが、目標を達成すること"だけ"にとらわれすぎないようにしましょう。結果と同じくらい過程を大切にし、その過程を楽しむ心の余裕を持つくらいが一番ですね。