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加藤学習塾
【岡山県岡山市の進学塾】

[2010年9月5日]

本を読んでいますか?

 皆さんは本を読んでいますか?

 ここで言う『本』は漫画や雑誌のことではありませんよ。

 本を読むことで読解力を養成…とまではいかなくても、『書いてあること』を読んで、その内容を『理解することが出来る』くらいのことには一役買います。 先月号でもふれましたが、最近は問題文の意味さえも理解することができない、という生徒さんが目立ちます。 私たちが小中学生だった頃、そんな質問は聞いたことがありませんでした。

 問題の意味がわからない…?

 問題の意味がわからなければ、当然その問題に正解することは不可能です。別段、難しい表現方法で問題文が書かれているわけではありません。 普通の日本語です。 では、なぜ問題文を理解することができないのでしょう? 

 皆さんは人の言うことを普段からきちんと聞いていますか?

 自分の伝えたいことをきちんと相手に伝えることが出来ていますか?


 こんな経験も最近多いです。

 『先生、これって…?』という質問に対してそれに対する答えが長くなると、『なんか、よ〜わからん。もうえ〜わ』

 これって、わからないってことですよね?

 質問したことに対して、納得せずに終わらせてもいいのですか?もちろん、どうでもいいような内容なら終わってもいいでしょう。
それが、問題の内容に関するものだったら、正解を導き出せずに終わりますよね。 それでいいのでしょうか? 先生に食い下がって、自分が理解できるまで説明させればいいのではないでしょうか?

 要は、このように途中で投げ出す小中学生が増えてきていることに驚きを隠せません。その傾向のある友達の発言を聞くことで、その会話を学習し、自分も使う…というマイナスのスパイラルが起こってきている生徒さんも実際におられます。 友達の言い回しを格好よく思い、それを自分も使ってみる。そして、そういう言い回しをすることが『普通である』という人間に育つ…。 そしてそれが当たり前の大人になる…。 非常に恐ろしいことです。そして、そういう言い方をする生徒さんはすぐに人のことを悪く言う傾向にもあります。 勿論、これらが影響しているとは言い切れません。 しかし、現実として存在することは否めません。 学校などで、そういう言い回しをするクラスメートが多いのかもしれません。 原因はわかりません。 人が説明している時に、その説明を遮り、説明を終わらせることは、その人をバカにしていると思われても不思議はありません。

 話が少々それましたが、要は日本人であるにもかかわらず、日本語を理解できていない小中学生が増えてきている、ということなのです。 これはとても重大なことで、日本の将来に不安を感じざるをえません。 話が膨らみすぎかもしれませんが、『読書離れ』と言われ始めてここ数年、日常会話内でも影響が実際に出てきている、ということなのです。保護者の方のお子様はいかがですか?

 『この子、なんで言っている意味がわからんのかな?』と思われたことはございませんか?

 国語というものは、数学や英語、理科、社会という教科と比較して、勉強した内容が結果に結びついているのかどうかが非常に見えにくい科目です。 なかでも、読解力は本当に見えてきません。 他の4教科は記憶したり、同じような問題を繰り返し演習することで、絶対に成績は上がります。 勉強したことが問題に直結しています。 しかし、国語の問題で、同じ文章が出題されるということは殆どありません。 いつも始めて読む文章が問題に出されています。 ですから、いつも『実力テスト』を受けているのと同じなのです。 国語の場合、繰り返し同じ問題を解いても、一度解いていますから、なんとなく記憶していて、いい勉強材料にはなりません。

 このように、『国語の力』をつけることは非常に難しく、これだ!という勉強方法が確立できていません。 よって、国語を教えている学習塾が少なく、勉強方法のわかり易い英語・数学を指導する学習塾が殆どだということになるのです。

 次のことは経験済みですよね?

 前回のテストでは80点以上取れたのに、今回のテストでは60点ちょっとだった…ということを。

 これは、前回のテストの文章はよく読めていてツボにはまったけど、今回の文章は全くツボにはまらなかった…ということになるのです(小説・随筆・論説・評論等々の文章の性質の違いもある)。

 『じゃあ、どうすればいいのよ!?』

 正直、わかりません。 しかし、絶対にしないといけないことは、『文章を読む』ということです。 文章を読むことで、脳が勝手に先のことをイメージしたり、ドキドキ・ワクワクしたりします。 このように脳が働くことこそが『訓練』になっているのです。訓練することなく、国語力が育成されることは、『ない』と思っておいてください。 私たち、あなたたちも含め、日本人の殆どは、『特別な人間ではない』ということです。

 『僕が(私が)本気を出せば…』というフレーズを聞くことがあります。 だったら、本気を出してみてください。 このフレーズを言えるのは、本気を出したことのある人間だけです。 そう言い続けて歳を重ねていく人間を『負け犬』と言うのです。 負け犬になりたくなければ、小説などの本を習慣として読んでください。 『負け犬でもえ〜し』と思った君! 本音は100%違うはず! 負け犬でもいい、という人間に生まれてこのかたお会いしたことがありません。

 まずは読書。 読書しても読解力がつかなければ、その時に次の一手を打ちましょう。

 すべきことをせずに、文句を言うのは筋違い。

 すべきことを順番に実践していこう!