[2023年9月13日]
みなさん、こんにちは。
昨日の続きです。"様"という漢字は、もともと
様子、有り様、模様などのように物事の状態を表すための
言葉でした。それが相手への継承に使われるようになった理由は
"当て字"であったと言われています。言葉が先にあり、それに
同じ読み方の文字が使われるようになったということですね。
それ以前は、相手への敬称には"殿"(どの)という言葉が
使われていましたが、それが敬称以外にも色々な場面で
使用されるようになったため、代わりに"様"が使われるように
なったと言われています。
もともと特別なときにしか使われなかった言葉が、だんだんと
色々な場面で使われるようになり、それに代わる特別な言葉が
生まれる…そういうサイクルだったわけですね。
今や"様"も、目上の人に対する敬称だけでなく、かわいい動物に
付けたり、えらそうにしている人に皮肉を込めてつけたり、
"貴様"のようにストレートな憎しみを込めたり、逆に冗談っぽく
表現するためだったり様々な使われ方をするようになりました。
"様"もかつての"殿"のようになりつつありますね。
また"様"に変わる新しい言葉が生まれるのでしょうか。