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加藤学習塾
【岡山県岡山市の進学塾】

[2010年12月6日]

より良い進路の選択と取り組みを、そして甲斐のある仕事・人生を

『より良い進路の選択と取り組みを、そして甲斐のある仕事・人生を』

    「あなたは何に、どうやって命を尽くしまか」 (朝日新聞 天声人語 より)

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★今、進路決定の時!一生という視点で進路を考えてみよう

 上の直線は人生80年を表したものです(塾生の皆さんが老齢に達するころのには、もっと平均寿命が延びているでしょう)。そして太くしているのは中学生の3年間の部分です。
 こうして見たとき、私がまず感じるのは、中学校を卒業した後の時間がとても長いということです。皆さんはそれぞれに「自分」というものを持っていますが、例えば中学3年生でいえば、あなたの知識・価値観・行動様式・知人友人…それら世界の全てが、あえていえば15年間のものであるにすぎず、その先にはさらにその4倍以上の時間があり世界があるのです。
 また同時に感じるのは、中学生の3年間が、人生全体からみればいかに短いかということです。しかしこの短い3年間は、他の3年間とは比べ物にならないほどの、とても大切な時間であると私は考えます。一生を通じた体や心の基本形ができる時であり、高校進学という大きいな進路選択の事前の時だからです。

★自身の経験から〜「甲斐」のある仕事・人生を持てたら幸せです

 表紙の文章は、朝日新聞の天声人語に掲載されていたものです。私は大学4年の時にこの文章に出会いました。「銀河鉄道の夜」の原作者である宮沢賢治の生き方・考え方にも心ひかれるものがあったし、文末の「あなたは何に、どうやって命を尽くしますか」という言葉も深く印象に残り、切り抜いてとっていました。たった一度の人生をどう使うか、さらには命をどう尽くし死んでいくのか、深く考えさせられました。
 私自身は、中学の頃から漠然と、教育の仕事をしたいと思っていました。実際にそうなってみて、とても意義ある仕事だという思いを深めています。人の一生の中でも大切な子供の時代にかかわり、その人の幸せを直接に触れて手伝う、とてもやり甲斐のある仕事です。その子が大切なものをしっかり持って真っ直ぐに生き生きと成長する姿を見ることが喜びであり、その子が大切なものを見失い荒れたり無気力になった姿を見ると悲しくなります。そしてそこに、自分の事以上に子供のために一生懸命になれる自分がいます。こうして今、塾で働かせていただいていることをうれしく感じていますし、できれば一生こういう方面で働いていけたらと思っています。
 時に、生活のため他のいくつかの仕事を経験しましたが、それは私にとっては我慢の連続だったように感じます。休憩時間まで我慢し、その日1日の仕事が終わるまで我慢し、次の休日まで我慢し…。短期間だからできたことで、これが何十年、さらに一生続くとしたら耐えられただろうか、と思います。もちろん仕事に貴賤があるということではありません。世の中に必要とされていればみな大切な仕事です。ただ、それが自分にとってやり甲斐のある仕事なのかということです。私にとって、もっとも一生懸命になれるもの・やり甲斐のある仕事が教育であり、そういう仕事につけているということが、生き甲斐のある人生にもつながっているのだと感じます。やり甲斐のある仕事につけ、生き甲斐のある人生が送れるというのは、とても幸せなことだと思うのです。

★時に悲しくなるほどの姿も…中3は人生の分岐点!もっと本気に、そして努力を

 日本の教育制度や社会的特徴を考えたとき、多くの日本人にとって、中学3年の時は、人生80年の中で最も大切な時であり、人生の分岐点といっても過言でないと私は考えます。高校3年間を、どんな環境に身を置き、どう過ごすのか、それは直接その後の仕事につながりるものです。そして中学3年は、それを考え悩み決める時であり、またそれを実現するための取り組みをする時なのです。
 しかし現状の中3生を見ていて、もっと本気で進路について考えてほしいと思うことが多くあります。考えの甘さから取り組みも甘くなっていたり、進路先を簡単にあきらめて妥協したり、勉強から逃げてごまかしたり、意欲が全く持てずさぼったり…時に悲しくなるほどの姿も。君たちが今まで生きてきた時間の約4倍、この先の60年余りが、この残り3ヶ月余りで決まると感じて下さい。プレッシャーを感じ過ぎる必要はありませんが、今は少し無理をする時、我慢をする時です。それだけの価値がある時なのです。
 進路を1つ選ぶことは、同時に自分の可能性のいくつかを捨てることでもあると私は思います。そうして進路選択を積み重ねながら、最後に1つの道に決定します。他の可能性を捨てた分、最後に残った進路が、あなたにとってより良いものであってほしいと願います。
 そして、自分の志望を実現するだけの努力はしてください。自信をもって申し込みができる学力、実際に合格できる学力、その高校の学習に十分対応できる学力を身につけましょう。努力が足らないばかりに、後悔しながらその後の60年余りの時間を過ごすことはあまりにもつらいことです。
 「あなたは何に、どうやって命を尽くしますか」皆さんが、より良い進路を選び、取り組むことでそれを実現し、さらにはやり甲斐のある仕事につき、生き甲斐のある人生を送るられることを、切に願います。