[2012年7月17日]
人間が不幸なのは、自分が幸福であることを知らないからだ。
ただそれだけの理由なのだ。(ドストエフスキー)
◇自分が幸福であることを知るためには、地獄を見なければならないかもしれません。そうしなければ、幸福の平凡さも幸福の無味乾燥的な時間の流れも理解できないかもしれないからです。
◇幸福は、何もバラ色ではありません。あえて言うなら、幸福は、透明なものです。見ているものを見ているように見せるものが、幸福です。そこに、何の色もありません。ただ単に、自分がここで生きているといったたぐいのものです。それが、幸福というものです。
◇だからこそ、私たちは、自分が幸福であることをなかなか知りえないのです。
◇ということは、幸福を知るためには、幸福以外の経験が必要だということになります。
◇こんな状態は、幸福ではない!と明確に自覚した時に、平凡な幸福が理解できるはずです。つまり、不幸を知ることが、幸福への第一歩だということです。
◇上の名言の言うことが正しいとすれば、人間は、既に幸福への第一歩を踏み出していることになります。