[2012年8月18日]
自己くずしのなかでははてしなく自己解体へとおちこんでいく子どもには、毅然として必要な要求を提起すべきである。
教師は、かれらのなかのもうひとりの自分をはげますために、断固としてそうしなければならないことがある。(竹内 常一)
◇今回の名言は、竹内常一先生です。大学で先生の生活指導という講義を聞いて、この人の授業は基本的に出ようと決めました。
非行を理解できる教師、そして彼らを更生できる教師になろうと先生の授業を聞きました。先生の「教育への構図」や「子どもの自分のくずしと自分つくり」は、私のバイブルのようになり、その本を読んでいるといつも高揚感がわいてきました。
◇子どもに寄り添いすぎても離れすぎても教師はダメです。子どもの問題行動の意味をしっかり把握し、それでもなお、子どもにあるべき姿を要求していく。そして、その要求実現のために励まし続ける。それが教師だと上の名言は言うのです。
◇私たちは、こういう関係を自分の中に見ることもできるでしょう。心の中の自分が、現実を拒否する。もう一人の自分がそれを叱る。そうして、心の中で対話が始まっていく。
落ちていきそうな自分とそれを防ごうとする自分が、せめぎ合う。そうやって、人間は人生をまっとうに生きていくのです。自分自身に何を要求するかで人生が決まります。そんなことを教育を考えていた学生時代にぼんやりと実感していました。