パソコン版を見る

加藤学習塾
【岡山県岡山市の進学塾】

[2012年9月23日]

競争原理を徹底する学校選択制を導入する必要はない!

競争原理を徹底する学校選択制を導入する必要はない!


学校選択制で全保護者アンケート 大阪市教委
(2012年9月20日 朝日新聞)


○大阪市で2014年度からの導入が検討されている「学校選択制」をめぐり市教育委員会は19日、市内全域の幼稚園、保育所、小学校低学年の保護者全員を対象に、導入の是非を問うアンケートを実施する方針を明らかにした。

○学校選択制は子どもの入学時に一定区域内で小・中学校を選べる制度。
橋下徹市長は、市内24区長それぞれに地元住民の意見を聞かせ、区ごとに導入の是非を判断させる考えだ。

○市は3〜5月に24区で説明会を開き、住民に意見を聴いた。この場では「学校と地域の関係が薄くなる」などと反対意見が続出。来場者アンケートでも小・中ともに反対が賛成を上回った。一方、市民や研究者らが選択制を議論する「熟議」の場では、「一部の保護者だけではなく、全体の意向を調べる必要がある」などの声が出ていた。

○市教委では「住民の意見集約の一つ」として市内全域でアンケートをする。対象は就学前の幼稚園、保育所や小学4年以下の保護者らになる見込み。結果は区長が選択制導入を検討する際、重要な判断材料になるとみられる。(尾崎文康)


私のコメント


◇大阪市の試みをみる場合、学校選択制を先に導入した区や市の先行事例を検証する必要がありますが、競争原理としての学校選択制を導入しても、学校がよくなるというものではありません。それは、教育の中に競争原理が貫徹しない部分があるからです。


◇競争は、あるルールの下で順位として結果が出ますが、教育は、子どもが大人になって、ある状況の中でどういう態度や決定をするかで成功か失敗かが決まります。そういう長い取り組みなのです。だから、学校選択制を競争原理の前提で導入してもよくはありません。


◇それよりは、色々な事情を考慮した弾力的な学校選択制を考えた方がよいのではないでしょうか。


◇表立った学校選択制ではなく、いじめや友人関係、そして、家族的な問題等を考慮した選択の幅を用意しておけば良いのです。