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加藤学習塾
【岡山県岡山市の進学塾】

[2012年9月30日]

ホッブズの名言

実と虚偽は、ことばの属性であって、ものごとの属性ではない。
そして、ことばがないところには、真実も虚偽もない。
(ホッブズ)


◇ものごとは、目の前にあることですから、あるという事実に嘘はありません。しかし、どうあるのか、なぜあるのか、そのことを説明するのは言葉ですから、言葉がものごとにくっつくと、嘘や真実が問題になります。


◇これが、言葉の特性なのです。言葉は、目の前にあるものもないものも言い表すことが出来ます。もっと言えば、目の前にないものをあることとして言うことが出来ます。「もの」の世界に、嘘も真もありませんが、「こと」の世界には、嘘と真が混在しているのです。言葉とは、そういう「こと」の世界を構成する重要なファクターなのです。


◇だから、「もの」の世界と「こと」の世界を生きている私たちは、意識的にならなければダメです。あることは真実だが、意味する「こと」は、どうなんだろうかと意識しなければダメです。嘘も真も紙一重の世界に生きているのですから。