[2012年10月15日]
人は身を削っても与える。(マザー・テレサ)
◇親と子の関係は、まさしくこの名言のような関係です。親は身を削ってでも子どもに必要なものは与え続けます。自分を犠牲にしても、子どものために、つくそうとします。
◇それでは、親子関係以外には、そのような関係がないかというと、他にもまだ一杯あります。親友との関係や愛する人との関係において、私たちは、自分を削ってでも、相手のために必要なものを用意しようとします。愛のある関係や信頼のある関係には、こういう献身的な行為がつきものです。
◇しかし、マザー・テレサは、人間として目の前にいる他人が苦しんでいるのであれば、誰でもが自分を削っても相手のために必要なものを与えるだろうと言っているのです。それは、個人的な愛の関係でも信頼関係でもない、普遍的な人間関係として。私たちは、2000年前に普遍宗教が誕生した意味をもう一度問い直す時に来ているのかもしれません。個人的な関係からもう一度普遍的な関係に立ち直す時が来ているのかもしれません。