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加藤学習塾
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[2012年10月29日]

学校だけにいじめ問題を預けてはいけない!

学校だけにいじめ問題を預けてはいけない!


都内公立校、いじめ6600件に…悪質な例も

(2012年10月25日 読売新聞)



○東京都教育委員会が先月公表した都内の全公立学校(2184校)を対象にしたいじめの緊急調査結果で、「いじめの疑いがある」とされた計7972件のうち約4割の3102件が、都教委の追跡調査でいじめと断定されたことが25日、わかった。


○これで、今年4〜7月のいじめの認知件数は、昨年1年間の約1・4倍にあたる計6637件に上った。都教委は11月に再調査を実施する。


○都教委は今年7月、各校に対して4〜7月に起きたいじめの件数と対応を報告するよう指示。9月13日に、いじめの認知件数が3535件、いじめの疑いが7972件あったと公表した。

 
○この結果を踏まえ、都教委は各校に追跡調査を求めたところ、いじめの認知件数は計6637件に増えた。大津市の男子中学生がいじめを苦に自殺したとされる問題などを受け、各学校の意識が高まったためとみられる。

 
○内容別では、「冷やかしや悪口を言われる」「軽くぶつかられたり、たたかれたりする」「仲間外れ、集団による無視」などが多く、中には、ひどい暴力をふるわれたり、金品をたかられたりする悪質なケースもあった。

 
○6637件のいじめのうち、「解決済み」(9月18日時点)は68%で、中には警察やスクールカウンセラーが介入した事例もあった。


私のコメント


◇いじめが、学校に蔓延しています。そういう風に感じる人も多いかもしれませんが、それはある種、報道の効果とでも言っていいものです。今も昔もいじめはありました。それも陰湿ないじめが。

しかし、それが社会的に表面化しませんでした。今は、それがどんどん表面化しているだけのことです。いじめは許してはいけない行為ですが、だからといって、いじめを撲滅しようと思って徹底的に管理をしてしまうと、どんどん水面下に隠れて、取り返しのつかないことになる可能性があります。

いじめを正確に把握するように努めることは必要ですが、あまりに強制的に調査することだけは避けてほしいです。いじめ狩りに学校が走ってしまって、子どもと子どものいじめが、学校がいじめを行うような状況になりかねないからです。


◇ところで、いじめを学校からなくすことができるのかという問いは、社会からいじめをなくすことができるのかという問いと等しいものだと私は思いますがどうでしょうか。

もし、そうだとしたら私たちは、人間のあり方を根本から変えなければならないのです。学校だけにいじめ問題を預けてはいけないということです。