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加藤学習塾
【岡山県岡山市の進学塾】

[2012年11月19日]

人間は真であるものよりも、彼が欲するものを容易に信じ込む。

人間は真であるものよりも、彼が欲するものを容易に信じ込む。(フランシス・ベーコン)


◇私たち人間は、真理を求めると言いますが、そんな習性が本当に人間にあるならば、世間を騒がす大半の事件は、生まれていないでしょう。「おれおれ詐欺」を筆頭とする詐欺事件にしろ、怨恨関係の殺人事件にしろ、信じていたことが、全くの嘘だったということで、色々な事件が起こります。もし、真理を追い求める習性が私たちにあれば、真理とわかるまでは判断を保留して、あれやこれや調べて結論を出すはずです。しかし、そんなことは大概の人間はしないのです。


◇だとすれば、私たちは何をしているのでしょうか。上の名言の指摘するように、自分の「欲するものを」信じてしまうのです。自分の欲望に従って、事実を信じてしまうのです。ここが、人間がいろいろな事件を起こす元です。


◇私たち人間は、自分の望む現実を簡単に信じてしまうのです。たとえそれが、嘘だとしても。目の前の現実が、嘘かもしれないと疑問を抱いても、色々な説得に応じて、自分の欲するように、信じてしまうのです。これが、人間の習性です。この習性のあることを私たちは、自覚しておきましょう。自分に都合のいいような現実なんて、そうそうないのです。そう思って現実を見ていきましょう。