[2012年11月26日]
これまでに激しい苦悩も味わわず、自我の大きな劣敗を経験しなかった、いわゆる打ち砕かれたことのない人間は何の役にも立たない。(ヒルティ)
◇人間は、自分以外のものから自分を否定されて、はじめて、自分に気が付いていくものです。自分を肯定だけされて年を重ねたものには、成長の機会はありません。なぜならば、自分を否定する力に抗しながら、人間は、自分本来の力を獲得していくからです。
◇だから、人間は、いったん否定された自分を自分自身で肯定できるように努力をしていかなければなりません。それなくして、ただ否定される力に負けてしまえば、これまた成長することはできないのです。
◇人間として否定されるような経験を経て、それでも立ち上がろうとする時、私たちは、自分自身を肯定できる力を得るのです。だから、そんな機会を大切にすることです。人間は自己否定を避けては前には進めないものです。