[2012年12月10日]
真理は子どもの口から出る。(プラトン)
◇子どもの口から真理が語られるのは、子どもが社会化されていないからです。純粋な目で物事を見ることが出来るから、思いついたことの中に、人間社会の真理が語られるのです。こんなこと言ったら、他人はどう思うだろうかなんて、子どもは考えません。こんなの常識じゃん!なんてことも子どもは考えません。社会の既成概念なんて一向に気にすることなく、子どもは純粋に疑問に思ったことを語っていくものです。
◇そういう子どもの語る真理に対して、大人である私たちは、どう応えればよいのでしょうか。社会化されてしまった人間として、そんな疑問は、君が大人になったら、簡単にわかることだよとはぐらかすのか、それとも、その純粋な疑問を真摯に受け止めて、もう一度社会化された知識を再構成していくようにするのか、ここは大人の腕の見せ所です。今まで疑いもしなかった幻想的な構成を自分の手で現実的な意味にしていくことが出来るのかどうか、大人である私たちが、子どもから突き付けられるのです。
◇たまには、私たちは、社会化された意識を素に戻してみましょう。そうすれば、今までの世界が違った風に見えるはずです。今まで何の疑いもなかったことが、変なことに見えるかもしれません。そうなったら、日常に新しい風が吹いてくるはずです。