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加藤学習塾
【岡山県岡山市の進学塾】

[2012年12月30日]

レヴィナスの名言

顔とは殺すことのできないものであり、少なくとも「汝殺すなかれ」と語りかけるところに、顔の意味がある。(レヴィナス)


◇もし、私たちに顔がなければ、どんな動物になっていたでしょうか。多分、平和的な群生生物のようになっていたのではないでしょうか。個体間の識別もつきませんが、誰を憎むことなく、誰に搾取さることもなく暮らしていたかもしれません。しかし、私たちには、顔があります。


◇顔があるということは、感情が表出するということです。歓びの表情、悲しみの表情、怒りの表情、そして侮蔑の表情。すべて、顔の中に意味が出てくるものです。当然、そういう意味が出てくれば、私たちはそれに反応します。親しみを感じたり、憎しみを感じたり、共感したりします。連帯だったり、いがみ合ったりしてしまいます。


◇顔は、人間のすべての意味を生む装置なのです。色々な行動の出発点なのです。そして、それはゴールでもあるのです。上の名言は、ゴールを言っているのかもしれません。最後に顔は、自分を守るためにも機能するのだと。