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加藤学習塾
【岡山県岡山市の進学塾】

[2013年6月13日]

土居 健郎の名言

岡山の中学・高校受験の塾

人間は何ものかに所属するという経験を持たない限り、人間らしく存在することができない。いいかえて、人間はかつて甘えるということを経験しなければ、自分をもつことができない、といってもよいであろう。(土居 健郎)

◇上の名言は、人間の存在規定として非常に重要なものです。人間として生きていくためには、誰かに守られた経験がなければならないというのです。
人間は、赤ちゃんの時に、しっかりと親から守られることが重要なのです。それを世間では子どもに愛情をかけるというのでしょうし、私の言葉で言えば、子どもに対して存在承認をするというのです。赤ちゃんからすれば、親のもとで安心して生きていける状況があるということです。

◇それは、赤ちゃんだけでなく、大人になっても続きます。かつて、「自殺論」を書いたデュルケームは、自殺の原因の一つに、所属感の欠如をあげました。簡単に言えば、家族の中にあっても、社会の中にあっても、自分は誰とも絆をもっていないと実感した時に、死を選ぶのだというのです。人間らしく生きていくためには、どうしても他人との絆が必要なのです。

◇私たちは、他人とつながって初めて、人間として活躍が出来るのかもしれません。その他人を誰にするのかは、その人の思考範囲の問題です。目の前の他人なのか、世界の中の誰かなのか、どちらにしても私たちは、誰かとつながり、どこかに所属しているのです。その事実は、忘れないようにしましょう。
自分の存在は、誰かに貢献しているのですから。



                             (マネジメント・ブレイン・アソシエイツ 中土井鉄信氏 作)