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加藤学習塾
【岡山県岡山市の進学塾】

[2013年7月10日]

人間は、欲に、手足の付(つい)たる、物そかし。

岡山の中学・高校受験の塾

人間は、欲に、手足の付(つい)たる、物そかし。(井原 西鶴)

◇人間には、動物にはない欲望があります。動物は、本能に縛られていますから欲求はありますが、それ以上の欲望はありません。欲求が満たされれば、動物はそれで満足するのですが、人間は本能が壊れていますから、さらに欲求以上の欲望を持っているのです。

だから、欲求が満たされても満足するわけではありません。お腹を一杯にすれば動物はそれでよいのですが、人間はお腹を一杯にすることだけでは満足しません。何を食べてお腹を満たすか、どんなところで食事をするか、誰と食事をするか、そんな余計なことをすべて満たして初めて満足が生まれます。これは、欲求ではなく欲望というものです。


◇上の名言が言う「欲」とは、欲望のことです。人間は欲望の塊だというのです。最低限のものを獲得するのでは満足しない人間は、次から次へと自分の望むものをエスカレートさせて、どんどん欲望を拡大させていきます。強欲な動物が、人間なのです。


◇これが人間の本性だとすれば、私たちはよくよく自覚しなければなりません。
そして、動物がしているように、足るを知ることを自覚的に行っていかなければなりません。なぜなら、欲望にはきりがないからです。

このきりのない欲望に身を任せていては、有限な存在である人間は不満足なまま死んでいくしかなくなってしまいます。そんなつまらない人生の終わり方はしない方が良いです。



                             (マネジメント・ブレイン・アソシエイツ 中土井鉄信氏 作)