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加藤学習塾
【岡山県岡山市の進学塾】

[2013年11月9日]

スマホアプリを使った「ネットいじめ」が増加 

スマホアプリを使った「ネットいじめ」が増加 回避策を専門家がアドバイス

 子ども社会でもスマートフォンが普及するにつれ、アプリケーションソフトを使ったトラブルも増加している。「ネットいじめ」や性的な犯罪被害など、「アプリに場を移しているため、学校の先生などには問題がまったく見えなくなっている」と話すのは教育ジャーナリストの渡辺敦司氏。詳しく解説してもらった。

以前のネットいじめは、「学校裏サイト」など、誰でも閲覧可能な掲示板サイトであれば、外部からの監視が可能でした。しかし、今や仲間内だけのアプリに場を移行しているため、学校の先生などには問題がまったく見えなくなっています。

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今年に入って、レジャー施設やアルバイト先などで悪ふざけをした写真を短文投稿サイト「ツイッター」などインターネット上に投稿し、掲載された店舗が商品の入れ替えを余儀なくされたり、場合によっては閉鎖に追い込まれたりすることが相次ぎ、社会問題になっています。大人も含まれていますが、大学生や高校生も少なくありません。東京都教育委員会は都立高校生の事案を受けて、公共マナーの順守と情報モラル指導を徹底するよう都立高校長などに通知しました。
情報モラル教育は、新しい学習指導要領でも各教科や道徳など学校を挙げて行うことになっています。しかし情報セキュリティー会社「デジタルアーツ」は、情報モラル教育だけでは問題投稿が防げないと指摘します。タップ(軽くたたく)一つで簡単に操作できるスマホでは、従来型の携帯電話であるガラパゴスケータイ(ガラケー)以上に撮った写真が投稿しやすくなっており、便利な反面、ついポンとタップしてしまうことを誘発するというのです。インターネット上の情報が世界中どこからも見られることを知識として知っていたとしても、そうした影響を考えるいとまも与えないというのです。

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出会い系サイトを通した子どもの犯罪被害は、フィルタリングや取り締まりが功を奏して、減少傾向にあります。しかし、スマホの無料通話アプリを介した犯罪被害が増加しました。自分のIDを公開してしまったため、知らない相手からも連絡が来るようになったことがきっかけです。

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今後も、便利な機器やアプリは続々と登場してくるでしょうから、今ある機器の使用ばかりを制限していても問題は解決しません。かえって年齢が上がってから問題を起こすことは、昨今の悪ふざけ投稿を見ても明らかです。

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スマホの危険を疑似体験できる無料アプリを提供している会社では、記者発表会を行い、保護者にも子どもが使うアプリを使ってみることをすすめていました。使い方を子どもに聞きながら、危険性などについても親子で話し合うことを目指してのことです。記者発表会に参加したネット教育アナリストの尾花典子氏は、「会話というアナログコミュニケーションの大切さを見直してほしい。デジタルツールだけで解決しようとしても限界があり、人間として真摯(しんし)に向き合う『子育て方法の見直し』が必要です」と話していました。