[2014年3月29日]
入試前日・当日 [入試本番までの過ごし方
○前日の過ごし方
「過去問」を見るなどして平静な気持ちで過ごす
これまでも「過去問」はさんざんやってきたと思いますが、明日受験する学校について、改めて各科の問題量は全体としてどのくらいなのか、各科の問題のレベル、記述が多いのか選択式問題が多いのか、数学の問題の並びは易しいものからなのか逆なのか、社会の人名・用語はひらがなでもいいのか漢字指定なのか……こうしたところを確認してください。何校も受験するスケジュールだと、そのようなことが混乱しがちなので、前日に翌日の受験校について確認しておく必要があるのです。それができている、問題を見ているだけでもずいぶん違うものです。
前日になったら、解けなかった問題、難しい問題に取り組むのはやめましょう。できないものを意識していると、それが出題されるのではないかと、どうしても不安が生まれるからです。
持ち物の確認と防寒対策
前日やることで最も大事なことは持ち物の確認です。受験票・筆記用具などは当たり前のことなのでここではふれませんが、高校入試は寒い時期に行われますから防寒対策も重要です。
手がかじかんではスムーズに書けませんから、当日はポケットにカイロを入れ、それを握るといいでしょう。保護者のかたが付き添いで行かれる場合も、控室でじっとしているとけっこう寒いですから、カイロ、ひざ掛けは必需品です。
休憩時間に体を温める、神経を休めるという意味で、水筒などに温かい飲み物を入れて持たせることもお勧めです。
受験校に向かう電車・バスの中には風邪をひいている人がいることも多いので、本人も保護者のかたもマスクは必需品です。
天気予報の確認
入試の時期は、どうしても雪が付きもの。雪の予報だったら滑りにくい靴、替えの靴下の用意が必要です。交通機関を利用するのであれば、遅延を想定しておかなければなりません。必ず天気予報を確認してから就寝してください。
眠れなくても気にしない
試験前夜、明日は朝早く起きないといけないというプレッシャーから眠れなくなるお子さまがよくいますが、そんな時は「一睡もしなくても受かった子が大勢いると、塾の先生が言っていたよ」などと言ってあげてください。そういった言葉で安心して眠れてしまうものです。
○当日の過ごし方
遅刻は精神的に追い詰められる
受験会場に行くと、毎年必ずギリギリの時間に駆け込んでくる親子がいます。最近わが国の交通機関も、以前と比べると人身事故・車両点検などで遅延が多くなりました。当日は十分な余裕を持って家を出るようにしてください。
絶対しないでいただきたいのが、友達と待ち合わせること。遅刻のいちばんの原因がこれです。
また、忘れ物があっても家には戻らないこと。受験票・筆記用具を忘れても、学校へ行きさえすれば受験できます。
試験場に向かう保護者のかたへ
余談ですが、先輩保護者はこんなことも言っていました。「朝、時間を確認するためにテレビを付けていたら、ちょうど『今日の占い』をやっていて、それが本人にとってあまりいい内容でなかったので、気になってしかたなかった」そうです。確かに、新聞なども含め、占い欄などは目にしないほうがいいかもしれません。
落ち着いて出発してください。乗り物のトラブルもなく、無事に試験場に着けばひと安心。「深呼吸してごらん」「普段どおりの力を出せばいいんだから」……言葉は何でもいいのです。その時のご自分の素直な気持ちを口に出しましょう。手を握る、肩、背中を軽く叩くなどして、お子さまを送り出してください。
試験から戻られた保護者のかたへ
入試本番はこれまでの模擬試験とはまったく違い、さぞ緊張されることと思います。
本人はもちろんですが、保護者のかたも精神の緊張と体の疲れをほぐし、翌日以降に備えてください。温かいものを食べ、風呂に入って神経、体を休めてください。
その日の試験の出来がとても気になるでしょうが、お子さまに聞いても確かなことは分かりません。これまでの私の経験からすると、「できたよ!」と言っている子に限って不合格だったり、逆に「ダメだった!」と青い顔をしている子のほうが受かっていたりするものです。
まだ受験予定校が残っている場合は気を抜かず、翌日からすぐにこれまでどおりの受験態勢で生活を送ってください。