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加藤学習塾
【岡山県岡山市の進学塾】

[2010年2月9日]

公立高校入試追い込み編

公立高校入試追い込み編

受験当日に向け、脳を最高の受験脳に仕上げるべし

 「受験まであとわずかとなりましたが、何か気をつけることや、直前の勉強の仕方など、注意すべき点があれば教えて下さい。」という質問をよく受けますので、今回はこれについて書かせて頂きます。
 但し、入試までほぼ1か月という時期であるということを前提にお話します。(1・2年生向けのお話ではありません。)
 ボクシングやマラソン選手などのスポーツ選手は、試合や大会に向けて練習していきますね。
 試合や大会の時が、最高のコンディションになるように、スポーツ医学なども取り入れて、ハイレベルな厳しい練習をしていきます。そして終わったら、しっかり身体を休ませます。
 受験もこれとよく似ています。試験当日が、頭脳の最高の記憶状態に持っていくのがよいと思います。とにかく今から受験日まで、覚えて覚えて覚えまくるのです。どんどん脳にデータを詰め込んでいって下さい。
 「こういう問題が出たら、この答。このパターンの問題の解き方はこうする。」など、自分の脳を最高の受験脳に仕上げて受験当日を迎えるのがベストです。
 こういう状態まで持って行けた人は、たいてい受かりますよ。試験が終われば、忘れてもよいのです。・・・というか、自然に忘れていきます。合格したら次のステップなのです。
 「将来役に立つ、立たない。」なんて別次元の話です。今は、高校側が設定した「これだけは超えてね。」というハードルが超えられるかどうか。それだけに徹しましょう。
 大学受験も各種資格試験もみな同じです。「試験当日に脳を最高の記憶状態に持っていって、終わったら忘れる。」極端なことを言えば、今の時期はそれでよいのだと思います。
 受験当日まで、とにかく覚えて覚えて覚えまくって下さい。今こそがんばりどころです。

受験本番「英語攻略テクニック

「英文作成はまず、主語+動詞+(目的語)という文の骨組みを作る。」
 自分の考えを英文で書いたり、(  )に英文を埋める問題や絵を見て英文を書く問題などはよく出ます。そんなとき、いろんな英単語が頭の中をグルグル回って、なかなかうまく英文が作れないこともあります。こういう時は落ち着いて、「誰が(主語)」+「どうした(動詞)」+「何を(目的語)」だけをまず考えてみましょう。〈何を(目的語)が不要な場合もあります。〉
 文の骨組みを先に作るのです。他の修飾語句は後から付け足す気持ちでいると頭の中で整理されやすいと思います。
 例えば過去の大阪府の英訳問題で、「私たちは、・・・子どもたちによって書かれた一通の英語の手紙を読んだ・・・。」というのがありました。
 この文の主語は「私たち」、動詞は「読んだ」、目的語は「一通の英語の手紙」です。「子どもたちによって書かれた」は、付け足しなので後回しにして、「私たちは読んだ、一通の英語の手紙を」の英文を考えると、「We read an English letter 」となり、まず骨組みを作ります。
 「子どもたちによって書かれた」は「written by children」なので、これを後ろにつけて、「We read an English letter written by children. 」という答えの完成です。
 問題には、疑問文あり、関係代名詞あり、不定詞ありで必ずしもこういった平易な文ばかりではありませんが、常に文章の基本は、「誰が何をした。」=「主語+動詞+(目的語)」ということを知っていれば、あとは語順を入れ替えたり、付け足すだけです。あとは緊張し過ぎないことです。

受験本番「数学攻略テクニック

 英語・国語・理科・社会は、どちらかと言えば「覚える」ことが中心の教科ですが、数学は「考える」要素がかなり含まれていて一番成績の上げにくい教科のように思います。
 数学が苦手な人は、計算問題は練習である程度はできるようになるのですが、応用問題(文章問題)になると、さっぱりできなくなってしまう場合が多いです。
 そしてこの応用問題というのは、苦手な人にとって、いくら勉強してもマスターしづらいし、マスターしたと思っても、少し問題をひねられると解けなくなってしまいがちです。
 数学の力をつけるためには、国語力をまず身につけて、何を聞いているのかを図でイメージして…と言いたいところですが、受験本番まで時間がありません。
 そこで対策として、とにかく計算問題だけでも早く確実に解けるように訓練してください。計算に自信がつくと、文章問題をじっくり考える余裕ができるといわれています。(また、一つの大問に5,6問の小問が続くのが受験の一般的な出題形式ですが、上から3問ぐらいまでは計算がきっちり出来れば、解ける問題が多いようです。)
 そして本番では、解けそうにない問題は早めに見切って、解けた問題の見直しを何度もし、ミスを減らすことに集中するのです。(こうすれば、悪いなりにも得点が安定します。)
 後は一番点の取りやすい理科・社会の勉強をがんばって、合計点アップを狙って下さい。
 受験はあくまでも5教科の合計点です。少しぐらい数学の得点が悪くても他の教科でカバーできます。よく数学や英語ばっかり勉強する人がいますが、配点は理科も社会も同じ100点なのです。
 受験もある意味「作戦」が必要です。あなたに合った受験必勝作戦を考えてみてください。

受験本番「国語攻略テクニック

(1)「接続語の選択は、前文と後文の関係をきっちりつかむべし。」
 国語の問題で、「文章中の空欄に入る適当な接続語を、次の中から選びなさい。(また・例えば・したがって・つまり・・・)」というような問題がよく出されますね。これを接続語の補充問題と言うそうですが、比較的簡単なので皆さんスラスラと答えています。そして正答率も高いです。
 しかし、あなどるなかれ。こういう問題を雑に扱かってミスをしてしまうと、他の人は大抵出来るので思わぬ差が出てしまいます。きっちり得点に結びつけましょう。
 接続語の補充問題は、設問部の前文の内容と後文の内容の関係をしっかりつかむ必要があります。前後の関係とそれをつなぐ接続語の主な例を以下に整理してみました。確認してみましょう。
(1)後文が前文に並ぶ形・・・「また」
(2)後文で前文の例を挙げる形・・・「例えば」
(3)後文が前文の結果を表す形・・・「したがって」
(4)後文が前文を言い換えまとめた形・・・「つまり」
(5)前文、後文のどちらかを選ぶ形・・・「あるいは」
(6)後文が前文の反意を表す形・・・「しかし」
・・・などです。
 今まで接続語の選択は「なんとなく」で選んでませんでしたか? 雰囲気で選んでしまうと正答率が落ちてしまいます。この手の問題は絶対取りこぼしのないように十分気をつけましょう。

受験本番「理科攻略テクニック

「問題文、解答欄中の数量単位から計算方法を推測すべし。」
 理科の計算問題では、どれをどれで割ったり、掛けたりしたらよいのか分らなくなるときがあります。こういう時に意外なヒントを問題文中や解答欄に見つける場合があります。
 例えば昨年度の京都府の受験問題で、「この直方体が床に及ぼす圧力は、床と接する面によって異なる。最も小さくなるときの圧力は何N/?か。」という問題が出題されました。この問題を解くヒントは、実は問題文中にあります。
「・・・圧力は何N/?か。」ここです。「N/? = N ÷?」つまり、ニュートンを平方メートルで割ればよいのです。まだありますよ。
「…密度は何g/cm3 か。」という問題なら、「g / cm3 = g ÷ cm3 」重さを体積で割ればよいということです。「…速さは何m / 秒か。」という問題なら、「m / 秒 = m ÷ 秒」距離を時間で割ればよいとなります。
 他にもグラフの縦軸と横軸の単位から計算方法を推測することもできます。
 こういうふうな視点で問題文や解答欄をみると、まだいろいろヒントが隠されているかも。

受験本番「社会攻略テクニック

(1)「隋・唐・宋・元・明・清」など、中国の王朝名を問う問題やそれに関する問題は時々出題されます。受験前にはきっちり順番や名前を覚えておきたいですね。
 覚える方法として、「日本の中国との関わり」とからめると、すごく覚えやすいですよ。
 つまり・・・
(1)隋・・・遣(隋)使
   ↓
(2)唐・・・遣(唐)使
   ↓
(3)宋・・・日(宋)貿易
   ↓
(4)元・・・(元)寇
   ↓
(5)明・・・日(明)貿易
   ↓
(6)清・・・日(清)戦争
です。中国の王朝名は、他にも小さいのがいくつかありますが、これら以外からはまず出ません。
 またこういう覚え方は、それぞれの時代に起こった出来事がつかめるので、年代順の並び替え問題にも使えます。
 こういうふうにいろんな「事象」とからめて覚えると、丸覚え的に覚え込むのと比べて、忘れにくく質のよい記憶につながると言われています。
 受験本番前には、もう一度チェックして下さい。
(2)「歴史・明治時代は10年ごとに戦争があった。」
最近の歴史の受験問題では、年代を問う問題はほとんど出ません。それに変わって年代順を問う問題がよく出されています。
 細かな年代まで覚える必要はありませんが、ある程度カギになる出来事の年代を覚えておくと、他の出来事が前か後ろかがよく分りますよ。
 語呂合わせで覚えるのも一つの方法ですが、こんな覚え方もあります。
 「明治時代は10年ごとに戦争が起こっていた。」ということを皆さん知っていましたか。以下が明治時代の出来事です。確認してみましょう。
    1889年 大日本帝国憲法発布
   < 1894年  日清戦争 >
    1895年 下関条約
    1902年 日英同盟
   < 1904年日露戦争 >
    1905年 ポーツマス条約
    1910年 韓国併合
    1911年 不平等条約改正の完成
   < 1914年 第一次世界大戦 >
どうでしょうか。1894年、1904年、1914年と、10年ごとの4がつく年に戦争が起こっています。また、その間に起こった出来事を見ると社会の流れもつかみやすいと思います。
 こういうふうに、何か「とっかかり」があると非常に記憶しやすく、忘れにくいようです。他にも年表を調べたら、こんな数字の法則が見つかるかもしれません。