[2014年6月28日]
「モンスター・ペアレント」と思われずに、教員へ上手に要望を伝えるポイントは?
「モンスター・ペアレント」という言葉をよく耳にするようになったことで、学校に言いたいことがあっても我慢してしまったり、自分の思いを伝えられなかったりする保護者もいるだろう。学校と保護者の関係づくりなどに詳しい大阪大学大学院の小野田正利教授に、教員への上手な要望の出し方や注意するポイントを伺った。
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まず、保護者と学校がお互いの意見を気持ちよく交換し合うためには、どうしたらよいか考えることが大切です。要望をいう時に大切なポイントは3つあります。
● 感情的になることを避けるためにも、「要望をため過ぎず小出しにする」
● 我が子かわいさのあまり「“自子”中心的になりすぎない」
● 保護者も教員も「“お互い人間”だということを心に留めておく」
「力になってほしい」「〜してくれたら助かるのですが」など伝え方に注意し、こうした姿勢でのぞめば、先生もしっかり受け止めてくれるはずです。しかし、昨今では学校側が身構えてしまう傾向も強いようです。学校や教員を身構えさせないために、保護者ができる心がけを3つご紹介しましょう。
1.先生に話す前に人に相談してみる
まず、身近な人に相談してみましょう。話しているうちに何を先生に伝えればよいのか、問題の本質が見えたり、問題点を整理したりできるはずです。一人だと冷静になれない場合は、一緒に行ってもらうのも一つの方法です。
2.時間帯に注意する
電話は落ち着いて話ができる時間帯を選びましょう。小学校は学級担任制なので、お昼休みや掃除の時間に電話をかけるのがよいでしょう。中学校は教科担任制なので、先生の空き時間を聞いたうえで連絡するとよいと思います。ホームルーム前など、朝の慌ただしい時間は避けましょう。
3.場所を考える
電話やメールでは表情が見えず、誤解も生まれやすくなります。できれば顔を見て話すのが一番です。まずは電話で都合のよい時間を聞いてみましょう。