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加藤学習塾
【岡山県岡山市の進学塾】

[2014年6月28日]

こんなに普及したスマートフォン、その実態は?

こんなに普及したスマートフォン、その実態は?

 今回は、子どもの携帯電話・スマートフォンの利用についてのアンケートを行いました。
 子どもの携帯電話やスマートフォンの使用についてどう考えればいいのかは、多くの保護者にとって悩ましい問題ではないでしょうか。しかし、スマートフォンのほうが一般的となり、所有の是非ではなく、使い方のほうに保護者の関心は移っているようです。具体的な状況についてご紹介します。

 ●スマートフォンの普及はここまで進んでいる!

  子どもが自分用の携帯電話・スマートフォンを所有している割合は高校生で約91.4%、中学生で47.0%、小学生で26.0%という結果でした。スマートフォンに限っていえば、保有率は高校生で62.7%、中学生で34.0%、小学生で7.1%でした。

 たとえば月々の利用額を見てみると、小学生のほとんどが2000円未満であるのに対して中学生の半数以上が2000円以上、高校生の約6割が4000円以上でした。所有率や利用状況が違えば、抱える問題もおのずと異なります。ここからは高校生、中学生、小学生それぞれに分けてデータを見ていくことにします。

 ●高校生とスマホはもはや「切っても切れぬ仲」?

  利用率などから考えても、高校生の生活とスマートフォン(スマホ)は、もはや切り離して考えることが難しいようです。では、高校生は、どのような理由から、現在使用している携帯電話・スマートフォンを選んだのでしょうか。機種別に以下のような声が寄せられました。

 従来型の携帯電話:月々の支払額が安いイメージがある
 ・スマホはパケット定額制などで、割高になるから(高1の保護者)
 ・維持費がなるべくかからない機種を選んだ(高1の保護者)

 Android携帯:スマホへの入り口として
 ・機種代金が安くなっていた(高3の保護者)
 ・周りがみんなスマートフォンなので(高1の保護者)

 iPhone:持っていることがステイタスに?
 ・どうしてもこれがいいと子どもが決めていた。かっこよくてあこがれたらしい(高2の保護者)
 ・本人が「iPhoneがいい」と強く希望した(高1生の保護者)

  スマートフォンは従来型の携帯電話に比べて月々の利用額がかさむと思われがちですが、一概にそうとはいえません。高校生ともなれば、スマートフォン・従来型の携帯電話どちらを使っていても、音楽ダウンロードやゲームなどのパケット料金や、課金されるコンテンツを利用するようになり、利用額はふくらむ傾向にあるようです。

 ●スマートフォンの利用は中学生にも浸透しつつある?

  携帯電話・スマートフォンの利用に関して、難しい選択を迫られるのが中学生の保護者です。 携帯電話・スマートフォンを我が子に持たせるかどうか。中学生の所有率はほぼ半数です。そのうち、スマートフォンが占める割合は3分の1をやや超えています。新規購入や買い替えの際にスマートフォンにする場合が多いようです。

  それでは、最近スマートフォンや携帯電話を買った中学生の保護者は、何を、どのように考えて選んだのでしょうか。

 ここ1年で、初めてスマートフォンを買ったかた
 ・LINE®をしたいからと言われた(中3の保護者)

 ・店舗での取り扱いはほとんどスマートフォンで、選択の余地がなかった(中2の保護者)

 ここ1年で、従来型の携帯電話を買ったかた
 ・バス通学をするようになったため、家庭との連絡用に購入を決めた(中1の保護者)
 ・アドレスを持たず通話とショートメールのみにした。必要最低限の機能があればいい(中1の保護者)

  従来型の携帯電話を購入したかたの意見からは、連絡をとるための最低限の機能があればよいと考えている傾向がうかがえました。

 ●小学生の携帯電話事情は?

  小学生で携帯電話・スマートフォンを利用しているのは少数派で、26.0%にとどまります。ここでは、「小学生のうちに携帯電話・スマートフォンを持たせるかもしれない」というかたが心の準備ができるように、すでに持たせている家庭のさまざまな声をご紹介したいと思います。

  ・通話料等お金がかかるということを、あまり認識していないようだ……(小6の保護者)
 ・検索で不用意に危険なサイトにいかないか少々不安ではあるが、約束も守って、特に文句もないので、基本は自由にさせている(小6の保護者)

  小学生では、お子さまに携帯電話・スマートフォンを持たせることに、いまだ賛否の声があるようです。
 ・必要:居場所を追跡検索できるので、持っていてほしい。ネットはフィルターをかけ、家のPCを活用すればよい(小4の保護者)
 ・必要ない:情報利用の上でのモラルを習得したうえでないと危険(小5の保護者)

  実際に携帯電話やスマートフォンを使っている小学生の保護者に、楽しかったり困ったりしたことなどのエピソードを伺ったところ、楽しかったエピソードとしては、「忙しい父親と、電話で会話できコミュニケーションの機会が深まった(小4の保護者)」「散歩しながら、互いにスマホで野の花などの写真を撮り合って共有した(小4の保護者)」などの意見がありました。
  一方で、困ったこととしては、「押すつもりでなく押して、電話が何回もかかってきた(小4の保護者)」というコメントもありました。使い方に関しては、これから教えていかねばならないのが小学生、といえるのかもしれません。

  今回は、子どもの携帯電話・スマートフォンの所有状況、利用状況についてご紹介しました。 保護者は子どもの様子を見極め、使用ルールについて家庭で話し合うことが必要です。また、クラスや部活の連絡網が携帯電話・スマートフォン、なかでもLINE®の使用が前提となっている、という指摘が多くありました。今後、さらに使用状況を見守って、正しく安全に使いこなすことが必要になるでしょう。