[2014年9月10日]
読書感想文 「脱あらすじ」が上達のキーワード
今年の夏休みも「読書感想文」が大変だった、というご家庭は多いのではないでしょうか。 学校やコンクールの課題図書、書店の店頭やインターネットなどで見かける「おすすめの本」 ……、毎日たくさんの本が目に入ってきます。しかし、それが子どもフィットするかどうかは、読んで、そして書き始めてみなければわかりません。本はどのように選ばれているのか、どんなジャンルが人気なのか、アンケート結果をまとめました。
●人気のジャンルは「ファンタジー・冒険もの」 子どもが読みたい本を選ぶ傾向
読書感想文の本をどのように選んだのかを伺ったところ、半数以上が子どもが自分の好きな 本を選んでいる、という結果になりました。そのためもあってか、読書感想文を書いた本のジャンルは、「ファンタジー・冒険もの」がトップでした。
●苦労するのは「自分の意見を入れて書くこと」
保護者の目から見て、子どもが読書感想文で苦労しているのは、どのような点だったのでしょうか。多くのかたが「あらすじを書くだけで感想文になっていない」と答えました。本を読んでいる時は、内容に引き込まれ、いろいろなことを感じたり考えたりしているはずですが、読み終わっていざ文章にまとめる段になると、本の内容を書くだけになってしまうようです。
手伝う加減を悩み、自分の意見を書かせたくても口出しを我慢し、できあがったものが、「あらすじだけ……」という状況を打破したいという保護者のかたが多く、読書感想文は「感想を文 章にする」のが大きなハードルになっています。
本を読み進むうちに喜びや悲しみ、驚きを感じたり、感動したり。自分がなぜそういった感 情を抱いたのか、どういった内容が琴線にふれたのかをどうすれば言葉にできるのか。まだ語彙(ごい)の少ない子どもにとっては難しい作業かもしれませんが、保護者のかたの上手な声かけとサポートで、ゴールが少しずつ近付いてくるのを楽しむのもよいでしょう。