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加藤学習塾
【岡山県岡山市の進学塾】

[2015年1月2日]

覚えておきたい時事問題(社会科、中学生)

覚えておきたい時事問題(社会科、中学生)
 <2014年12月>

・小惑星探査機『はやぶさ2』が種子島宇宙センターから打ち上げられた。はやぶさ2は小惑星1999JU3を探査し、太陽系誕生の過程の解明に迫る。前回のはやぶさは小惑星イトカワに到着しその表面のサンプルを地球に持ち帰ることに成功しており続いての成功が期待されている。

・外国為替市場は1ドル=120円と円安が急速に進んだ。今年の10月末に日本銀行が一般金融機関が持つ長期国債の買い入れを年間50兆円から30兆円増やし80兆円にしたことで金融機関の貸出資金が潤沢になり金利が下がった。金利が下がれば人々はお金を借りやすくなり市場に円が多く出回るため円の価値が下がり円安が進むと考えられる。また、原油価格が下落していることも円安の要因と見られている。価格下落により原油の需要が増えれば原油はドルで決済されるためドルを買う動きが強まり、ドルの価値が高まる。相対的に円の価値が低くなる(円安ドル高)ということになる。2011年には1ドル=75円の状態であったが1ドル=120円となると3年で約45円の円安が進んだことになる。

・政府が『特定秘密』として指定した内容を漏らした公務員、関係業者、マスコミは罰せられるとする特定秘密保護法が施行された。特定秘密の内容は『防衛、外交、スパイ活動防止、テロ防止』の4分野に限るとしているが細部については曖昧でより明確にしないと国に都合の悪いことが特定秘密に指定され、国民の『知る権利』が侵害される可能性があると懸念されている。対策として指定された特定秘密が適正かどうかをチェックする独立公文書管理監が設置されるがこれに関しても内閣府に属する政府機関であり、妥当なチェックができるのかという指摘もある。

・衆議院総選挙の投開票が行われ、アベノミクスの効果を主張し、選挙戦を行った自民党(自由民主党)が連立政権を組む公明党とともに定数475議席のうちの325議席(自民党290議席、公明党35議席)を獲得し、参議院で法律案が否決されても衆議院での再可決で法案成立が可能になる3分の2以上(317議席)の議席を占めることになった。今回の選挙は民意を問うとしながらも自民党は勝算があって今後の政権運営を盤石にするチャンスと捉えていたと見られ、与党にとっては思惑通りの結果といえる。一方、 野党は唐突な展開の解散、総選挙で思うように得票は伸びず、とりわけ野党第一党の民主党では党代表の海江田万里氏が小選挙区のみならず、比例代表でも敗れ落選するという事態となった。その他では維新の党は41議席で前回より1議席減。野党の中では共産党が伸び、13議席増やし21議席となった。今回は特に大政党有利となる小選挙区制(各選挙区1位の候補者のみ当選)の295議席中、222議席を自民党が獲得しまさに圧勝であった。また、投票率は伸びず小選挙区、比例代表(政党名を記入)ともに約52%でそれぞれ戦後最低であった2012年の投票率を下回った。投票率が低いと多くの支持団体からの組織票を見込める自民党が圧倒的有利となるため、無党派層の投票率が低かったことも今回の結果の要因となったと見られる。

・体のどの部位の細胞にもなれる万能細胞の一つとして発表されたSTAP細胞について理化学研究所は検証実験を打ち切ることを発表した。検証実験の結果、万能細胞を作製することはできなかった。STAP細胞は弱酸性の液に浸すだけで作成可能でこれまでの万能細胞の代表であるiPS細胞に比べ、手間がかからないことから注目されたが、その存在は否定されることになった。