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加藤学習塾
【岡山県岡山市の進学塾】

[2010年3月13日]

生徒・保護者向け  カトリビアの泉

生徒・保護者向け
カトリビアの泉

灼熱の砂漠では物は腐らない!!
 時間がたったり気温が上がれば自然に物が腐るというのは、日本人が思うほど当たり前のことではありません。なぜならそこには必ず微生物の働きが関係しているからです。微生物の生命力は強くどんなところにもはびこっているような気がしますが、腐敗菌は意外にデリケートなのです。適度な温度と湿度が必要で、砂漠のように過酷な環境ではいくらエサがあろうとも繁殖できないので
す。だから砂漠地帯では食べ残しなどを放置して置いてもただ干からびていくだけで決してくさったりしません。菌が繁殖しにくいので、乾燥地帯を旅した人は風呂に入らなくても快適でいられたと言っていますし、空気中に常に腐敗菌が漂っている日本に比べて、ある意味では衛生的なのかもしれません。

日本では昔、ミイラを薬として飲んでいた!!
 江戸時代にあの有名なエジプトのミイラが医薬品として約60体ほど輸入されていた記録が残されており、八代将軍吉宗も注文したほどで肺病、子宮止血、胃腸の特効薬として当時広く知られていたのである。実はミイラはその製造過程で防腐剤
て、それが貴重な薬だったためミイラを粉にして飲むのが13〜17世紀のヨーロッパでは大流行。日本にも16世紀には輸入されるようになり、1番はじめに飲んだのは豊臣秀吉といわれている。乱獲?されたおかげでエジプトでは2500年にわたって作られたはずの数十万体のミイラが行方不明になっている。まったく罰当たりな薬もあったものです。

水洗トイレが初めてできたのは、今から4000年もまえだった!!
 水洗トイレが文明の尺度みたいに思われることがあるが、実は人類最初の水洗トイレは今から4000年も前にあった。場所は古代バビロニア。現在の国名でいえば、何かと話題になるイラクだ。古代バビロニアはたいへん栄えた国で、建築技術も高いものがあった。土を切り出して太陽の下で干した日干しレンガを使い、いくつもの高層建築が作られた。その中にあったのが腰掛け式の水洗トイレだったのだ。もっとも水をタンクにためて流すという現代の形式に近いものはそれよりももっと後の時代になるが、その形式でさえも今から1700年前にはイギリスで使われていた。

砂糖も昔は薬だった!!
 今では砂糖といえば、虫歯や肥満、ひいては成人病の要因となるとして、疎んじられていますが、その昔、砂糖は薬として珍重されていました。砂糖の原料のサトウキビは、紀元前300年頃、アレキサンダー大王がインド遠征の際に発見したといわれています。日本に砂糖が入った正確な時期は、よくわからないのですが、16世紀頃には、ポルトガル人らによって日本にも砂糖が持ち込まれていたようです。しかし、サトウキビのなかった日本では、砂糖はたいへん貴重なもので、ごく一部の身分の高い人への献上品となっていたようで、甘味料というより薬として取り扱われていました。

薬用として作られたコーラ!!
 コーラは、ソーダ水にコーラの原液を溶かしたもので、原料はアフリカ西海岸原産の高木、コラの葉と実なのです。この実は、カフェインを多く含むため、ひところ、麻薬の原料だとも騒がれたことがあるほどです。多量のカフェインによってすっきりさせるもとになっていたのです。これに目をつけたのが、アメリカの薬剤師ベンパートンで、コーラは1886年に彼によって発明されました。最初は薬用の目的で開発されていました。それを、清涼飲料に応用したのがウィルス・ベナブンで、今のコカ・コーラなのです。また、1930年に、コーラが登録商標として有効か無効かの裁判で、無効という判決が出てしまい、多くのメーカーがコーラ開発に乗り出したことも有名な話です。

山火事にならないと子孫を残せない植物がある!!
 たいていの植物にとって火は恐ろしいものですが、オーストラリアのバンクシアという植物は火事が起こって熱せられないと穂から種子が離れず、何年も種をまくことができません。
 しかし、いったん山火事があると、バンクシアの種子は他のライバル植物が燃え尽きた後の、条件のよい環境の中で悠々と成長することができるのです。バンクシアのおかげで森の再生が早まるのだから自然はよくできているなあと感心していたら、不思議なことにバンクシアが多く分布する地域ほど山火事が多いのだそうです。自然発火による山火事が乾燥した植物の摩擦によって起こることを考えるとちょっと怪しい?確信放火犯説もあるバンクシアなのです。

サメは体内で共食いする!!
 軟骨魚(なんこつ)のサメは恐竜より古い原始的な生き物。えら呼吸をする魚類ではあるのですが、魚のように卵生の種類もいれば胎盤(たいばん)を持つ胎生の種類もいて、全身が未発達なためにかなり応用の利く生態をしているのです。だから陸に上がった生物の祖先だったのではないかと、最近まじめに研究されてきています。
 しかし、せっかく胎生で外敵に対して安全でも、何もかも未発達なサメは、目の前の動く物は我が子であっても食べてしまう修正があるのです。このため、自ら産出前後はホルモンをコントロールして絶食してしまいます。当然胎児に栄養がうまく行きわたらなくなるのですが、胎児は栄養をもとめ、エサとして兄弟同士、なんとお腹の中で共食いしあうのです。結局ぶじに産まれるのは一匹か二匹って、いくらなんでも、もうちょっと発達すべきじゃないのかな?サメって…。

ズボンの折り返しはどしゃ降りの雨から!!
 最近は折り返しのないズボンも流行していますが、一時はズボンには折り返しがつきものとされていた時期がありました。このほこりがたまるだけのズボンの折り返しはどうしてつくられたのでしょうか。
 19世紀の末、アメリカはニューヨーク市で、ある上流階級の結婚式がありました。この挙式に招待された客は、各界の名士や名うてのおしゃれな男ばかりです。
 当日は、土砂降りの雨で、1人のイギリス紳士が遅れてきました。彼は伊達男としても有名だったので、ズボンの裾を汚さないように気にして歩いたため遅れてしまったのです。そして、彼は、遅れたこともあり、裾が汚れないようにと折った裾を戻すのを忘れていました。
 当時はファッションの本場はイギリスでしたから、その折り返しのズボンを見たアメリカの紳士は、それがイギリスの最新流行と勘違いして、我も我もと真似をしてアメリカに流行していったそうなのです。つまり、折り返しの元祖はアメリカの社交界だったのです。
考えてみれば、洋服に関する事で「どうして」と思うことは多くあるように思います。例えば、冬服の男子学生服の腕のところにある複数の小さなボタンは何故あるのでしょうか。おそらく学生服以前の海軍で使用されていたころのものなのでしょうが、不思議です。また、トレンチコートの肩の部分には帯の様なものがあり、昔は傘を差していたなごりだと聞きますが、どうなんでしょうか。それから、お祝い事などに着る燕尾服(モーニング)にもおしりのところにボタンが付いていますよね。なぜなのか皆さんも知っていたら教えてください。

歯ブラシにもつま先とかかとがある!!
 歯ブラシにはつま先とかかとがあるという。ブラシの先端がつま先、ブラシの末端がかかとというそうだ。「な〜んだ。そんなことか」とあなどってはならない。正しい歯みがきはこのつま先とかかとの部分を上手に使わなければ、なんの意味もなくなるらしい。現在日本では歯医者さんが大忙しである。歯医者さんによると「これは正しいブラッシングができていないからだ。」虫歯になって歯医者さんで、あのキーンという鳥肌が立ちそうな思いをしたくなければ、正しいブラッシングを心がけることが必要なようだ。ちなみに白い歯になる歯みがき粉が流行しているが、学会ではその効果はまだ何も証明されていないそうだ。

◇「ヒマラヤ杉」は杉ではなく「松」!! 
世界中の樹木が記載された図鑑の「有用樹木図説」のヒマラヤスギの項目にはマツ科と記載されています。ヒマラヤスギは松であるにもかかわらず、木がまっすぐに生長し、葉の長さが2.5cm〜5cmとスギ科の特徴に似ていることから「スギ」という名前がつけられています。マツ科とスギ科の決定的な違いは「球果(松ぼっくり)」と呼ばれる果実の形や大きさで分類されます。マツ科の球果は丸くて5cm〜10cmの大きさになりますが、スギ科の球果は1cmの大きさにしかなりません。ヒマラヤスギの球果はおよそ10cm程度でマツ科に分類されているのです。

◇表情について研究している学者が考える「はいチーズ」よりも良い笑顔になる言葉は「はい本気」!! 
人がどういう表情をすれば相手は笑顔と受け止めるのかを研究する認知心理学からは、宮城大学の真覚健(まさめ・けん)教授。顔の筋肉の動きから笑顔を研究する解剖核からは、東京医科歯科大学の佐藤達夫名誉教授。絵画や彫刻などの美術品から笑顔を研究する芸術学からは、京都造形芸術大学の中田泉助教授。笑顔において歯はどれくらい見えていれば良いのかを研究する歯科学からは、新潟大学の寺田員人助教授。どのような笑顔が人に好印象を与えるのかを研究する人間行動学からは、立命館大学の野澤和典教授。人が笑うというプロセスを工学的に再現することを研究する機械工学からは、東京理科大学の小林宏助教授です。「おにぎり」や「フルーツポンチ」、「マジ」、「ラッキー」、「クッキー」、「ポンキッキ」などが挙がりましたが、6時間の議論で導かれたのは「本気」でした。笑顔に見えるにはまず歯を見せることがポイントで、語尾は口角が広がって固定しやすい、イキシチニといった「イ段」の音が絶対条件です。さらにその前の音は「ウ段」の「ン」や「ッ」のように口をすぼめる音であることも必要な条件です。口をすぼめた状態からイ段の発音をすることで口角がきれいに上がって最も自然な良い笑顔になります。

◇ゾウリムシはお酒につかると毛が全て抜け落ちる!!
ゾウリムシは表面にある約3500本の繊毛の動きにより水中を泳ぐ微生物です。ゾウリムシはアルコールのような毒物や劇薬に囲まれると、それらを体内に取り込まないよう体の表面積を小さくしようとします。単細胞生物であるゾウリムシにとっては繊毛も一本一本がひとつの細胞の出っ張った部分ということになるので、繊毛をなくすことによって体の表面積を小さくするんです。この反応は進化の過程でゾウリムシが身につけた護身術で、トカゲの尻尾切りと同じような理屈です。もちろん毒物や劇薬の危機がなくなれば繊毛はまた生えてきます。ちなみに、5〜10%程度のアルコールで繊毛は全て抜け落ち、10%以上になるとゾウリムシは死んでしまいます。