[2015年9月1日]
夢の探求
ここでは、将来の夢への参考にと職業について少しずつ紹介していきます。
紹介された職業で興味がわき、自分の将来について考える時間を作る事ができれば幸いです。
今回の職業は「医療に関する仕事」をテーマに紹介していきます。
・救急救命士・看護師・理学療法士・介護支援専門員
まず、救急救命士です。
交通事故や心臓病などで瀕死の状態になっている患者を救急車で病院に運ぶ際に、現場および車内で傷病者の気道の確保や静脈路確保のための輸血などを行うのが救急救命士です。平成3 年に制定された資格で、救急救命士の活躍により救急患者の救命率は年々向上しています。
消防署の指令センターなどの指令を受け、救急車などに乗って現場に急行します。傷病者の症状を確認し、その場で応急処置を行います。傷病者を救急車に収用し、搬送先の病院に向かいます。その車内において、医師の具体的・包括的指示のもとで、聴診器による心音の確認、心電図を用いた心拍数の測定、酸素吸入器による酸素投与、心停止の際に除細動器による除細動などの措置を行います。さらには、専用電話で救急指導医師の指示を受けながら、輸液や気管内チューブによる気管確保などの救急救命措置を行うこともあります。
病院に到着してからは、傷病者を引き渡し、症状や応急処置の内容を医師に報告します。署に戻り報告書などを作成し、次の出動に備えます。
救急現場の場所によってはヘリコプターや飛行機で出動することもあり、機内において措置をする場合もあります。
救急救命士になるには、大学入学資格を有する者で、文部科学大臣または厚生労働大臣の指定する救急救命士学校・養成所(指定校)で2 年課程を卒業するなどした後、国家試験を受験します。
救急業務は消防において行われているため、救急車に乗務するには、消防職の公務員試験を受けて消防士として採用される必要があります。
病院に搬送しながら傷病者に適切な処置を行う必要があるため、迅速に冷静な判断ができる必要があります。また、緊急を要する作業のため、機敏に的確な処置を行うことも重要です。人命に関わる仕事のため、責任感と忍耐力が求められます。
次に、看護師です。
看護師は、社会の様々な場所で、病気やけがの治療を受ける人々や介護を必要とする人々、体や心の健康上の様々な問題を抱えながら生活する人々を看護や診療の補助などを通じて支える。
病院・診療所などの医療施設では、患者への医療の提供に、医師・薬剤師・栄養士・臨床検査技師・理学療法士・作業療法士・医療ソーシャルワーカーなどの専門職種とともに医療チームの一員として参加する。
現代医療には、救命救急医療・高度先進医療・リハビリテーション・生活習慣病の管理・精神医療・終末期医療など多様な側面があり、医師が診断・治療を行う際の補助の役割を求められることが多い。
介護保険施設・社会福祉施設では、医療施設と比べて医師の関与が少ないため、看護師は日常的な医療管理や緊急時の判断を求められることが多い。
訪問看護ステーションの看護師は患者宅を訪問してケアを行うほか、家族への支援も行う。
学校や企業の健康管理部門では健康管理や心身の保健相談に応じている。
どのような領域にあっても、人々の食事や睡眠、排泄などの営みが、安楽に、またその人らしい尊厳を保ちながら行われるよう支援すること(療養上の世話)は、患者やその家族への心理的なサポートとともに、看護師の仕事の中でも重要な位置を占めている。
現在これらの業務は科学的な根拠に基づいて人々に提供されている。
またケアの受け手との間での確かなコミュニケーションを図る能力も求められている。
看護師になるには、高校卒業後、大学・短大・専門学校で3年あるいは4年の専門教育を修めたのち、国家試験に合格することが必要である。
養成機関の入試倍率は年度や学校によってばらつきがあるが、大学で4〜7倍程度、専門学校では2〜4倍程度である。
学校では、基礎・専門科目の講義の他に、療養上の世話や診療補助業務の実践能力を身につけるための技術教育が行われるが、あわせて医療施設だけでなく介護・福祉施設や訪問看護ステーションなどでの実習を経験する。
科学的な根拠に基づいて患者の状態を正確に観察・判断し、的確に対処できる理性と学識、人間の生命に直結した仕事ゆえの責任感や忍耐力が求められる。
患者の心を支えるためにも、他者を理解し、受け入れる姿勢とコミュニケーション能力が重要であり、心身の健康も重要な要素となる。
看護師の免許を得た人は、さらに6ヶ月以上の専門教育を修めた上で保健師・助産師それぞれの国家試験受験資格を得ることができる。
なお、大学では4年間で看護師課程と並行して保健師課程を学び、看護師国家試験とともに保健師国家試験の受験資格を得る。助産師課程は選択制としている大学が多い。
次に、理学療法士です。
理学療法士の仕事は、障害のある人の身体機能の回復や維持のために、医師をはじめとする医療スタッフと協力して治療や運動の指導を行う専門家(Physio therapist 通称PT)としての仕事です。
理学療法の対象は、脳性マヒ、事故や病気による障害、脳卒中後遺症や老化による障害など、幼年期から老年期にわたり様々です。
交通事故や生活習慣病が増え、高齢化が進んだ現在、身体の機能に障害のある人が増える傾向にあります。
理学療法士は、医師から依頼された理学療法の内容を点検し、注意する点や、行ってはいけない動作を考えた上で、患者の筋力などを検査していきます。その結果を元に患者の障害の状況を明らかにし、他の診療部門からの情報も加えて治療目標や治療計画を立てていきます。
治療の中心は運動療法で、身体機能回復のための関節可動域練習、筋力増強練習、神経筋促通運動、歩行動作などの日常生活動作練習を通じて、自立した生活ができるように指導していきます。
運動療法の補助として温熱を利用したり、電気刺激や超音波などの物理療法を行うこともあります。
患者それぞれの状態にあわせて最適な治療を行い、身体的にも精神的にも回復を援助して自立を促すのが、理学療法士の役割になっています。
理学療法士として必要な知識と技能を養成校で3年以上修得し、国家試験に合格して免許を取得することが必要です。
養成校の教育内容は、基礎教養科目、解剖学、生理学、運動学、病理学などの基礎医学、臨床医学や社会福祉学、地域リハビリテーション、病院やリハビリテーションセンターでの臨床実習を含む理学療法などからなる。
入職経路としては、卒業した養成校からの紹介や、専門誌などの求人広告、リハビリテーション関係者からの情報等がある。
現状では求人が多く、就職率は良好である。なお、理学療法士は、医師の指示の元で治療にあたらなければならないという決まりがあり、独立開業はできません。
最後に介護支援専門士です。
要支援・要介護認定を受け、介護保険サービス利用者からの相談に応じ、利用者の希望や心身の状態を考慮して、在宅や施設で適切なサービスが受けられるように、介護サービス計画(ケアプラン)を立てたり、関係機関との連絡調整をおこなうのが主な仕事です。ケアマネージャーは通称で、正式名称は介護支援専門員といいます。
「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格した後、「介護支援専門員実務研修」を修了し、「介護支援専門員証」の交付を受けることが必要です。
医療に関する仕事はほかにもたくさんあります。
興味のある人は他にも調べてみるとよいかもしれません。人を助けることに喜びを感じることのできる仕事が多いです。その分責任が多く大変な道です。
自分自身を犠牲にする犠牲心を持ち、相手を思う心を身につけていってください。
それでは、また次回!