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加藤学習塾
【岡山県岡山市の進学塾】

[2016年4月25日]

全国学力調査

全国学力調査

 全国学力テストは、全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握・分析し、教育施策の成果と課題を検証し改善を図ることなどを目的に、2007年度から国公私立学校の小学校6年生と中学校3年生を対象に実施され10年目を迎えています。
今年は、ほぼすべての国公立の小中学校と半数近い私立学校が参加し、4月19日に218万人余りが国語と算数・数学のテストを受ける予定でしたが、一連の地震で大きな被害を受けた熊本県では、すべての小中学校でテストは中止されました。各科目ともそれぞれ知識に関する問題Aと活用に関する問題Bが出題されました。結果は、今年8月中にまとまり、文部科学省は学力状況を分析して公表するとともに、各地の教育委員会や学校に詳しい結果を提供することにしています。
 
<思考力試した良問>
 小学校では、スーパーの店長にインタビューした文章を題材にしたり、案内図とパンフレットから条件に合う場所を考えさせたりする問題が面白い。国語の授業以外でも、資料から読み解いたり意見をまとめて発表したりする言語活動に力を入れていると、子どもがイメージしやすい問題であった。単なるテスト対策では測れない思考力や表現力が試されている。
<東京学芸大学 中村和弘准教授(国語教育)>

<問題 参考に授業を>
 子どもたちに考えさせる面白い問題が目立った。算数A、Bともに、割合の問題が多かった。子どもが苦手な分野であり克服したいと考えられたためか。
 数学Aでも三角形の作図や三角柱を工作した経験の有無が問われた。数学Bでは、子ども自身が問題をつくる想定で考えさせるという工夫が見られた。こうした問題を参考に授業に生かしてほしい。
<青山学院大学 坪田耕三教授(算数教育)> 
(朝日新聞より抜粋)
 など、「全国学力調査」への肯定的な意見もありますが、課題も多く教育政策の実証研究も求められています。小学校から高校までの子どもたちの学力を点検するために、どんな目的でどんな調査をするのか、学力の変化の継続的調査や、指導方法と成績の関係といった具体的なテーマの調査も必要ではないでしょうか。
また、2019年には高校生の基礎学力の定着度合いをみる「高等学校基礎学力テスト」が始まります。