[2012年9月10日]
ロンドン五輪、悲喜交々の物語がある。世界中からスポーツの強者が集まる中、
この場で蓄えてきた力を出し切ること、そして国民の熱い声援の中で孤独な闘いを
することは何よりも困難であろう。敗戦の弁を語るアスリートの心境を察すると胸が
つまりそうだ。
人は思うようにいかなくなった時、行動も考えも固まってしまって、どうすればよいのか
わからなくなる。
昨今、話題になっているいじめ問題も同じ側面をもっている。私も父の仕事の関係で
小学校は片手で足りないくらい転校を重ね、故に友達もできず「一人が普通」の子供
だった。それが「普通」だと思っていた私は、今で言う仲間はずれという意識もなかった。
(かえってそれが幸いだったかも・・・)
ただ私の場合と明らかに違う状況の時、周囲の人に相談できるかといわれると中々
難しいと思う・・・。今、何が起きているのか、自分でも分からず、他の可能性を考える
余裕もなくなってしまう。
こんな時に大事なのは「人」が側にいることだと思う。特別な言葉をかけなくても、信頼
できる人が側にいると感じるだけで、固まった頭が動き始める。私達大人が信頼できる「人」
になり、教室がいつでも寄り添える存在でありたいと強く思う。