[2016年6月13日]
皆様こんにちは、啓新セミナー代表の大谷繁樹です。
当塾の小学生は、週1コマから受講可能なのですが、今年度は週2コマ受講している子がほとんど。
週1コマですと、なんとか教科書内容の学習が終わるような感じでしたが、週2コマになると、だいぶ余裕がでてきて、教科書以外の学習もできるようになります。
教科書の悪いところ(という言い方も変ですが・・・)は、単元がはっきりしているところ。
例えば、現在『たし算』を学習している子たちに、以下のような問題を解かせると、全員解けます。
問.あいみさんは、色紙を何まいかもっていました。妹に20まいあげたので、のこりの色紙は35まいになりました。あいみさんが、はじめにもっていた色紙は何まいですか。(小2レベル)
本来は文章をよく読まないと、どういう計算をすればいいのか? 何を答えればいいのか? がわからないはずですが、ほとんどの子が、ぱっと見て、
20+35=55 答え:55まい
と書くのです。
つまり、文章など読まなくても(読んで意味が分からなくても)、『たし算』を学習しているので、出てきた数字(20と35)を足せばいいという発想なのです。
これでは算数の力は付きません。
「うちの子、単元テストはいいけれど、まとめのテストになるとさっぱりで・・・」という場合は、時間が経ったから忘れたというよりは、もともと力が付いていなかったからだと思います。
算数の基本は、『よく読む・メモする・見直す』です。
先ほどの子たちに、下のような問題を解かせると、
問.あゆみさんは、おはじきを6こもっています。なお子さんは、あゆみさんより3こ多くもっています。2人のおはじきをあわせると何こになりますか。(小2レベル)
大人が見ると、特別難しい問題には見えないのですが、ほとんどの子が、9こと答えます。
よく読んでいないのです。
自分で間違いに気付かない子に、ヒントとして、「もう一度読んでごらん」と言うと、ようやく15こと答えられ、「この問題は何を答えればいいの?」ということまで言わなければ答えられない子もいるのです。
『教科書以外の学習』というと、何か特別に難しいことをやるような印象を受けますが、当塾では、さきほどの『おはじき』のような問題を使って、『よく読む・メモする・見直す』指導をしています。
また、今まで途中式を書かなかった子も、下のような問題を解かせると、自然に途中式(式でなくても単なるメモでOK)や図表を書くようになります。
問.黄色いふくろの中に、なしが7こ、かきが6こ入っています。この中から、なしとりんごをあわせて5ことり出したら、ふくろの中のなしとりんごの数が同じになりました。なしとかきをそれぞれ何ことり出しましたか。(小2レベル)
途中式を書かない子というのは、今まで途中式を書く必要がなかった問題(簡単な問題)ばかり解いてきたからなのです。
嫌がる子が多いのかなと思ったのですが、みんなけっこう喜んでやっています。
必死に考えて、苦労して正解するのが嬉しいのでしょうね。