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啓新セミナー

[2016年6月20日]

常に考える習慣

皆様こんにちは、啓新セミナー代表の大谷繁樹です。

今日の附属中の定期テストを最後に、長かった『定期テスト対策授業』が終わります。
中1は、予想していた範囲よりもかなり狭かったにも関わらず、テスト範囲の内容が終わらなかった子が何人かいます。進め方を見直さなければいけません。
また、中2・3は、予想通りの範囲でしたが、現学年の内容で精一杯で、前学年の内容まではとてもとてもという子がほとんどでした。

結果が出ていませんし、そもそも問題もまだ見ていませんので、なんとも言えないのですが、結果をきちんと分析して、次回につなげなければいけませんね。
子どもたち自身にも振り返りが必要ですが、我々もしっかり振り返りたいと思います。


現在、小学校3年生が『あまりのあるわり算』を学習しています。
先日、以下のような問題に挑戦しました。

 問.38人が5人ずつ車にのります。全員がのるには、車が何台いりますか。

ある子は、

 38÷5=7あまり3

と、式を作って解いたのですが、解答欄に

 10台

と書いていたのです。

先週のブログの内容の繰り返しになるのですが、その子は、今『あまりのあるわり算を学習しているから、とりあえず、わって余りを出した』だけであって、問題文の意味を全く理解していなかったのです。

これはこの子が特別という訳ではなく、どのお子様にも言えることです。
もしご家庭でこのような間違いを見つけたとき、「式は合っているから、おしかったね」なんていう対応をしたらダメ。
これは、ミスではなく、完全にわかっていないのです。
(わかっていなくても式は書けてしまうのです)
こういうのを見つけたら、ぜひきちんと説明してあげてください。

先ほどの子に、出てきた答え(7あまり3)の、7と3の単位を聞いてみると、まったく出ません!
ですから、この問題はどういう状況なのか、図を描かせました。
3年生ぐらいですと、素直に聞きますね。
(高学年になると、図表を書く習慣のない子は、書けませんし、書こうとしません)

自分なりのイメージで、問題の状況を一生懸命描いてくれました。 ↓

 img1
すごく上手に描けています!
これを見ながら「じゃあ、答えは?」と聞くと、自信満々に「8台」と答えてくれました。

こんなことをしていたら、この1問で授業が終わってしまいましたが、それでも、時間をかけてやるだけの価値はあったと思います。

小学生の場合は、目先の数字(先ほどの問題でしたら、38と5)だけに目がいって、問題の内容(状況)を考えようとしない子がほとんど。
こちらが「これはどういう状況なの?」「この状況を絵にして?」とくどいくらい聞かないと考えるようにならないのです。

『常に考える習慣』を身に付けさせるのは、簡単ではありませんが、根気よく指導していきたいと思います。