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啓新セミナー

[2016年9月23日]

チャンネル争いのない時代の子どもたち

ようやく前期期末のテスト対策が終わり、ホッと一息ですが、明日は息子の運動会。今年は「よさこい」を踊るようで、毎日家でも踊っています(^_^;)。毎日のように「どっこいしょ〜どっこいしょ」と実はちょっとうるさい・・・(-_-;)。私も主人も運動神経はよくない方なので、かけっこはあまり期待していないのですが、踊りならばなんとかなるかも??日々の練習(!?)の成果を楽しみにして、お天気に恵まれることを願っています。


毎回のテスト対策の度に、理科・社会の指導の難しさを感じます。それは単元の内容の指導というよりも、単元内容うんぬんよりも前の段階での基本的と思われる知識の薄さによるものです。

例えば、都道府県の位置関係や地名、植物の名まえなどなど。「それぐらい知ってるのでは?」と思うようなことも多々あります。社会でよく出てくる雨温図、日本海側は冬場の降水量が多くなっているのが特徴です。新潟に住んでいれば冬の雪の多さは知っているはず―なんてのは通用しないようですね。

8月後半から台風のニュースを多く目にしました。そうしたニュースを見ていれば、『潮岬』『房総半島』『紀伊半島』など一度は耳にしていそうなものだと思うのですが、意識してみているかどうか?の違いなのでしょうか。そもそもそうしたニュースを見ているのかな?と思われます。

子どもたちにとって、少し敷居が高く感じられるであろうNHKのニュースや大河ドラマとまではいかなくても、ワイドショーやバラエティ番組の間にある5分間ほどのニュースでも良いので見てればなぁ・・・と思います。新聞を読むよりは身近なのではないでしょうか?

先日も、夏の台風で北海道の農作物が多く被害がでたとニュースが流れていました。子どもたちにとっても身近な『ポテトチップス』も予定していた新商品の発売に影響が出ているようです。そんなニュースからでも、『北海道でたくさんジャガイモが取れるんだな。』とミニ知識がつくのではないでしょうか?各地の作物や地形など、何も地図帳や地理の教科書を開くだけが勉強ではないと思います。逆に、そうした本を見ているだけの学習しかしようとしないから「生きた知識」にならず、頭に入らないのではないのかと思います。

ダラダラとテレビを見ることが良いとは思いませんが、番組と番組の間にある『気象情報』や『ミニニュース』だけでも意識して見ていれば「生きた知識」となっていくのではないでしょうか。

保護者の方が子どもの頃、テレビが1人1台なんてことは少なく『チャンネル争い』なんて言葉もあった時代かと思います。否が応でも自分の意に沿わない番組を見ざる終えない状況も一度は経験されているのではないでしょうか?そうした経験をしていることで知らず知らずのうちに身に付いていた知識もあったのだと思います。その経験・知識がベースとなった社会・理科の学習と、そうした経験・知識がない状態での学習では定着度が全く違うと思います。

『理科・社会なんて根性で覚えるだけの教科じゃないの?』と思う大人と今の子どもたちとでは環境が違います。根性で覚えられるだけのベースとなる知識がないのが、イマドキの子どもたち。いかにベースの部分を作っていくかが肝心なのでしょうね。子どもたちには、1日5分でも良いので『本気で』ニュースを見てもらいたいと思います。