パソコン版を見る

啓新セミナー

[2016年10月7日]

今、するべきこと・できること

10月に入りましたね。2学期制の学校では秋休み中ですね。先日の台風の後は随分涼しくなり、ようやくいつもの10月らしい気候になってきましたね。今年は残暑が長く続いたので季節の変化が急激に感じますね。我が家もそうですが、塾に来る生徒さんの中にも風邪ひきさんが増えています。朝晩はぐっと涼しいというより寒いぐらいです。皆様、体調にはお気を付けください。

ようやく中学生の前期期末テストの振り返りが全員終了しました。一人一人書いてもらった『振り返りシート』を確認するのですが、半分ぐらいの生徒は「やり直し」となります。なぜでしょうか?
答えは、どの子も同じ理由です。

「振り返りシート」はたくさん書いてあれば良いというわけではありません。自分自身のテストに向けた学習がどうであったか?自分の取り組みの結果どんな答案となったか?そして、次のテストに向けて何をどう改善して目標達成を目指すのか?を書くものです。やり直しを言われる子が書いている内容の共通点は、

?自分自身のテスト前の行動に対して振り返れていない。
→日常の学習活動の中でいかに定期テストに対する意識が薄いため、自分が何を努力して何を努力しなかったのかが明確化できていない。

?今後の対策に、「しっかりやる」「頑張ってやる」と書いている。
→テストに向けた学習を「しっかり」「頑張って」やるのは当たり前。具体性に欠ける内容を書く子の多くが自分が書いた内容を真剣にやろうと現時点で意識できていない。=のど元過ぎれば〜というやつで、次のテストは何とかなると思っている傾向がみられる。

です。また、子どもたちが書く振り返りシートによく出てくる言葉ナンバー1は、
「ケアレスミスをしないようにする!」
です。そう書いている子に、いつも私が言う言葉は、
「ケアレスミスなんて存在しない!!」です。
テスト、特に定期テストでは出題範囲が決まっている上、学校で使用しているワークと似たような問題が良く出題されます。つまり、事前に間違えた問題の一つ一つを潰しておけば出来るものばかりです。間違えたのは『ミス』をしたからではなく、単に勉強不足です。

次に出てくる言葉が、
「応用問題を解く」
です。この言葉を書く子は応用問題が解けるようになるまでの練習をしていない子が多いのですが、根本的に、学習において応用問題が解けないのは基本的な学習に穴があるからです。特に定期テストに限って言えば、基本をきちんと積み重ねている子は必ず解ける問題です。応用が出来ないのは、その前の基本を疎かにしているからです。

この『応用問題を解けるようにする』ということは子どもだけでなく、保護者の方からのお言葉の中にもよく出てきますが、応用力をつけるのに必要なのは、まず第一に『完ぺきな基礎力』です。数学でいうならば、符号の付け間違いや計算間違い、英語であればスペル・語順間違いが、ほぼ完璧にに近いぐらいない状態になってから、ようやく応用問題に取り掛かることが出来ます。

確かに、基本問題ばかりを繰り返していても応用問題は解けるようになるか?というと、そうではありませんが、応用問題に取り掛かる準備ができていないのに、応用問題をしても、定期テストで運よく一番難しい問題が解けたとしても基本問題で×がたくさんついてしまえば得点は一緒です。

毎回のテストは、入試に向けた準備の一つでもあります。現時点で
出来る範囲のことを精一杯やる、やらせることで少しずつレベルアップが出来るのです。勉強は一朝一夕に出来るようになる訳ではありません。先を見据え、今するべきこと、そして出来ることを一歩ずつ着実に歩んでいけるように根気よく取り組ませられるように子どもたちと一緒に頑張りたいと思います。