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啓新セミナー

[2016年12月2日]

教育の収益率って??

はやいもので気づけば12月!2016年も残り1ヶ月ほどとなりましたね。昨晩は風が強く、古い我が家は突風が吹く度、みしみしと家中がきしむような音がします・・・(-_-;)。気分はまさに「3匹の子豚」です(^_^;)。新聞のお天気欄にも雪だるまマークが出始め、冬本番を迎えるのだな〜としみじみと感じる毎日です。

お天気が安定しない日々ですが、啓新セミナーでは先週から「個人面談」が始まり足元の悪い中、保護者の方にお越しいただきましてありがとうございます。塾生の皆さんの学力向上のため、少しでも保護者の皆様、子どもたちに有意義な情報をお伝えできればと思っています。お忙しい中お時間を頂いて本当にありがとうございます。また、これから面談となる方々、どうぞよろしくお願いいたします。


先日、表紙のタイトルだけで思わず買ってしまった一冊。
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最近よく耳にする「教育経済学」。先週の日曜の夜の番組でも紹介された「『学力』の経済学」は「日本国民全員が一冊持つべき」と絶賛された本ですが、教室の書棚に置いたところ保護者の方から「おもしろかった!」「わかりやすかった!」という感想を頂きました。私自身も読んで、なるほどなるほどと納得することばかり。それ以降、『教育経済学』と書かれてある本に魅かれてしまう最近です。

こちらの本は、NHKにも出演されている安藤至大先生や「ヨコミネ式」で有名な横峰吉文氏などが書かれたものがまとめられた一冊となっています。

本の中で一番目を引いたトピックが、「Q:教育費はいつかけるとおトクか?ーA:収益率が高いのは幼児教育です。」の部分でした。「人的資本投資に対する収益率」のグラフは響きましたね〜。結論は、「早い段階で身に付けた習慣ほど失われにくいとされている」ということで、一番収益率が高いのは「就学前」で、その後はだんだん収益率は下がっていました。

長年、塾の講師をしていて、学習というのは「簡単」で「すぐ」に効果がでるものではないと思います。なので「コスパ(コストパフォーマンス)のよい学習方法」というのは無いと思います。しかし、どの段階で学校以外の学び場を持つか?―つまり、私たちのような学習塾に通わせるのが良いか?「塾通いスタート適齢期」というのはあると思います。

まさに先ほどのグラフ通りで、仮に、子どもの塾費用に中学3年生までに100万使うとしたら、中学3年の1年間で100万使うのと、小学1年生から中学3年生間で9年間で100万使うのでは、同じ100万でも学力伸張に差があると実感しています。学習と言うのは日々の「習慣」なので、より早くから「習慣化」させることで伸び代が変わるものだと思います。高学年になればなるほど、塾通いスタートから学習効果が出るまでに時間がかかると感じています。

逆に、塾通いスタートが遅くても、それまでの期間、家庭の中で学習を「習慣化」させることがきちんとできている、もしくは、ある程度、親が子供の学習活動に関わっている場合は、塾通いスタートが遅くても、学習に対する下地ができているので学習効果も早く出ます。

しかし、塾講師がこんなことを言うのはどうかと思われるかもしれませんが、学習効果を上げるのは「塾」が全てではありません。学校の授業・日々の家庭学習・そして塾の授業、この3つがしっかりとリンクしてはじめて効果が生まれるものです。また、生活面も大きく影響します。睡眠時間は確保できているか?=早寝早起き習慣がついているか?、困難に直面したときに立ち向かう精神力はあるか?自分で判断したり、解決したりする根性はあるか?きちんとした姿勢で学習出きているか?などなど、生活全般にわたって、様々な要素がからみあって「学習効果」となってくると思います。

最近はやりの「ライザップ」。多くの芸能人が成功させ、美ボディをCMで披露していますが、日々の食事、トレーニングなどかなり細かくトレーナーさんが指導されるそうですね。だからこそ、あれだけの効果となるのではないでしょうか?寝っころがってポテチを食べダラダラ生活をして、週に1回トレーニングをしても、あんな結果にはなりません。「簡単」「すぐ」のダイエットが無いように、「簡単」「すぐ」に結果が出る学習活動はありません。だからこそ、様々な情報を得て、いかに効果を高めることが出来るか?を考えることが大切なのではないでしょうか?

今日、ご紹介した本は教室入口の本棚に置いてあります。保護者の方への貸し出しもしていますので、是非お声掛けください