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啓新セミナー

[2017年5月19日]

アナログゲーム

5月も下旬を迎え、気持ちの良い青空の広がる毎日ですね。日中は汗ばむほどの陽気になることもありますね。日差しは日増しに強くなっていることをかんじますが、木陰に入ると風が心地よく1年で一番気持ちの良い時季ではないでしょうか。各小学校では運動会シーズンを迎えますが、熱中症に気を付けて頂きたいと思います。

今週の日曜日、水原の代官所のふるさと農業歴史資料館内で行われた『海外ボードゲーム大会』に息子と、息子の幼稚園のお友達と一緒に参加しました。ボードゲーム好きなご夫婦が開催され、様々な海外のボードゲームやカードゲームで遊ぶことが出来るイベントでした。見たこともないゲームがたくさんあり、子どもたちは大喜び!お友達のところは小学生のお兄さんも参加したのですが、デジタルゲーム世代の少年もとても楽しそうに遊んでいました。

ボードゲームやカードゲームはしようと思うと、人数も時間も必要ですし、何よりも親が一緒に遊ぶ『手間』がかかります。しかし、一緒に「あーだこーだ」と会話をしながら、また、相手の表情をうかがいながら楽しむことができ、子どもだけでなく大人も一緒に楽しめますね。あるゲームでは、どちらかというと一緒にやっていた大人の方がはまってしまい、今わが家ではそのゲームを買うか検討中です。海外からの輸入品となるため、お値段はそこそこしますが、デジタルゲームのソフトを買うのと同じぐらいの値段で親子一緒に楽しみ、長く遊ぶことが出来ることを考えるとお買い得かと・・・(^_^;)。

子どもたちにとって『遊び』というものは必要不可欠なものだと思います。しかし、子どもが欲しがったり、『みんなが持っている』と言ったりする言葉だけで、何でも与えていいものか?というとそうではないと思います。出来れば『遊び』を通して何かを掴んでほしいと思います。それは、「思考力」のような勉強に役にたつことだけでなく、「我慢する心」であったり「周りの気持ちを考える」ことであったり、時には「負けるくやしさ」などです。デジタルなゲーム機でそういう力や心が育たないわけではないとは思いますが、私が古い考えなのかもしれませんがアナログなゲームで培われるものの方が大きいのではないかと思います。

以前、新聞の記事で「最近の子どもたちは紙芝居をすると、紙芝居の絵を手で触って絵が動かないと興味を持たなくなることがある」というのも読んだことがあります。スマホやタブレット端末の影響なのでしょうね。画面を触って絵が動くのが当たり前となっていると、動かない紙芝居には面白みを感じないのでしょうか。昭和世代の私には衝撃的な記事でした。

小学生高学年や中学生ぐらいになると、「うちの子はゲームばかり、スマホばかり触って勉強しない」という相談が急増します。中学生の女の子になると、「学校から帰ってくると夜中までラインをしている」という相談も多くなります。保護者の方が受験が迫ってきて焦っていても子どもたちはどこ吹く風。中には受験が近くなればなるほど、その不安感から余計にゲームやスマホに逃げる子もいます。しかし、子どもの方からすれば当然と言えば当然のことです。何せ、勉強よりもずっとずっと「おもしろい」ものですし、ラインや通信ゲームであれば、友達と繋がっている安心感もあります。『受検』という人生で初めての不安で嫌なものに立ち向かうことから逃げたくなっても無理はありません。

一度与えてしまったものを、ましてや子どもにしてみれば「楽しくて仕方ないもの」を取り上げるのは、かなり困難なことです。だからこそ、子どもに与えるときに将来的にどんな問題が起こるか?ということまで考えて与えたいと思います。我が家の息子は5歳、デジタルゲーム機を買うかを思案しなければいけない時がまもなく来ます。我々も皆さんと一緒に悩んでいきたいと思います。