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啓新セミナー

[2017年11月17日]

さあ、何を言いますか?

いよいよ冬将軍の登場ですね。県内でも既に雪が降った地域があるようですが、週末は平野でも雪が降るようです。今週はずっと雨が降る毎日で洗濯物は乾かないし寒いし、ため息の出る日々でしたが、これがここから数か月続くかと思うと気が重いですね。そんな大人たちとは真逆で息子は天気予報の雪だるまに大喜び!!「雪合戦した〜い(^O^)/」と・・・。まだ今から雪合戦が出来るほど降られても困るんですがね(^_^;)。雪が降り始める時期は事故も多いので皆さんお気を付けくださいね。

さて、ようやく各中学校の定期テストが終わり、早くに始まった学校では答案返却もされ出しました。子どもたちはテストが終わった安堵感でホッとした表情の子もいれば、自分の思うような手ごたえを感じず暗い表情の子、テスト前の頑張りが実感できている子、それぞれです。ここから塾の方でもテストで出来なかった問題の解き直しや「振り返りシート」の作成などを行っていきます。各ご家庭でも保護者の方がお子さんの答案を手に取られるかと思いますが、この答案を手にした時の最初の一言はとても重要です。

開口一番、「何でこんな点数なの!!」と言いたくなるものもあるかもしれませんが、まずは一呼吸おいて、今回の結果に対して本人が「どうとらえているか?」を確認していただきたいと思います。子どもたちは親御さんが思っているよりも自分のテストまでの取り組みやどうしてその点数になったかを自覚していることが多いです。お子さんの得点が良い・悪いに関わらず、まずはその結果をどのように受け止めているかを確認することが次への第一歩となります。

塾講師として「よくないな」と思うテスト後の親御さんの行動として、「得点だけを見て『頑張った』『頑張らなかった』を判断する」ことが挙げられます。そして、「出来なかった問題を指摘し、テスト前の取り組みと併せて叱る」ことも効果的でないと思われます。全く何もしない、課題とされているワークもやっていないということであれば別ですが、うちに来ている塾生さんにそういう生徒さんはいません。テスト前には1コマ3時間の対策授業で頑張った生徒さんも多くいます。確かにテスト直前だけ必死になったという生徒さんもいますが、少なくとも少しでも「必死になる」ということは出来たのです。その必死さが十分か不十分かは、また別の話であって、まずは、テスト問題の中から「頑張ったから出来た」ところをきちんと認めて頂きたいと思います。

出来たところを認めた上で、次に向けて改善するべきことは何か?親御さんの目から見て「もう少しこうすれば良かったのでは?」を指摘するような段階を踏んでお子さんと『話し合う』ことをおススメします。ここで大切なのは『話し合う』と言うスタンスです。一方的に「ちゃんとやらなかったからこうなったじゃない!!」では、子どもたちの反論するスキがありません。今出来なかったことを指摘するものも大切なことですが、最も重要なのは勉強する子どもたち自身が、結果を真摯に受け止め次に向かって走ることが出来るよ後押しすることではないでしょうか?

テスト前、「うちの子は全然『スイッチ』が入らず、テストが近づいても自分からやろうとしない」と言う言葉をよく聞きます。しかし、勉強に対する『スイッチ』なるポンと押せば「やる気が出る」、そんなものはありません。中学生でも小学生とそれほど変わる訳ではありません。なかなかエンジンがかからないのは当たり前です。テストまでどれぐらい日数があるか?次のテスト範囲となるであろう単元は教科書を見ればある程度把握できるので、その単元の学習が時間がかかりそうかどうかを確認する、学校のワークの進捗度合を見る、塾の宿題がきちんとできているか確認する、そういう細かいフォローが必要です。

塾と家庭は子どもたちの学力を向上させる『両輪』です。どちらか一方が回らなければ進んで行くことは出来ません。反抗期真っ只中の中学生は、なかなか親御さんの言葉に素直に耳を傾けてくれないことが多くあります。だからこそ、まずは子どもたちに自分自身で良かったこと・良くなかったことに向き合わせることが必要です。そのためには『総合得点だけで全てを判断する』言葉をかけないようにすると良いと思います。

逆によく頑張って出来ていた場合は、「○○が良かったね。」「○○を頑張ったね。」と具体的に褒めて頑張りを認めてあげてもらいたいです。この場合も答案をよく見ないで得点だけで、『頑張った』と言わないようにお気を付けください。また、良い結果のご褒美として『物』を買い与えることは、その後の学習に逆効果になるので、ご注意ください。

年末に向けて忙しくなる時期ではありますが、是非子どもたちの答案用紙をじっくり見て、どんな言葉をかけたらよいか?、作戦を練って頂きたいと思います。