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啓新セミナー

[2018年2月16日]

『当たり前のこと』

2月も中旬を迎え、公立高校入試まで3週間をきりました。中学1・2年生は定期テストが終わって、ホッと一息ですが、中学3年生はラストスパートの大切な時期です。明日から再び寒波が来るようですが、体調を崩さず最後まで頑張り切ってもらいたいと思います。

今週の日曜日は中3生にとって、最後となる統一模試を実施いたしました。結果は来週末ぐらいに返却出来る予定ですが、採点をしてそれぞれの現在の学習状況で気になる点をピックアップし、一人ひとりにアドバイスをしている最中です。どの子にも共通してお話をしているのが、『基礎基本を大切に』と、当たり前すぎることを言っています。

直前期になると、自分が解けない問題が気になるものです。そして多くの子が自分自身全く手が付けられなかった難度の高い問題を気にします。そうした応用問題や複雑な問題を解くことに時間を割き、単語や漢字、理科・社会の「新研究」や「整理と対策」の基本問題などを全くしていない子もいます。

そうした応用的な問題を解くことも大切なのですが、基本的な問題で×となる数が多くては、その身に付けた応用力も活きてきません。入試は総合得点でジャッジされるものです。いくら正答率数パーセントの問題が解けても、漢字や基本単語・用語の問題でミスをしたら意味がないのです。

また、この時期、入試に対する不安感から自分の得意な教科ばかり、反対に不得意教科ばかりをする子もいます。当然ながら不得意教科ばかりをして得意教科の力を落としてしまったり、得意教科ばかりをして不得意教科から逃げてしまっては合格から遠ざかるだけです。5教科を万遍なバランスよくすることが肝心です。

基本を大切に、そしてバランスよく―どちらも特別な事ではありませんし、普通の、当たり前のことです。しかし、『ここ一番!』というとき、大切なのは『当たり前のことをきちんとする』ということです。そして、それはそんなに簡単な事ではありません。

現在、オリンピックが開催されていますが、どの選手も『平常心』ということを口にします。ある選手も、平常心を保つためには、特別なことを積み重ねるのではなく、当たり前のことを一つ一つ丁寧に積み重ねることが大切だと言っていました。

中3生にとって、人生で初めての挑戦となる高校入試です。ドキドキしたり不安になるのはどの受検生も同じです。だからこそ、ゆるぎない自信をもって入試に臨むためにも、今、『当たり前のこと』を大切に残りの日々を大切に過ごしてもらいたいと思います。