パソコン版を見る

啓新セミナー

[2018年7月20日]

一文字違いで大違い!!

毎日暑い日が続きますね。私の実家はここ数日毎日のように「酷暑」ということで報道されています。実家に電話すると朝起きた瞬間というか一日中とろけそうな暑さだとか・・・。40℃とまではいかなくても新潟も週末は34℃ぐらいとの予報です。皆さんも熱中症にならないようお気をつけ下さい。

昨日の中学生の授業でのことです。教科書にある英文の和訳をさせていたのですが、なかなか訳せずに苦戦する中1生が何人かいました。
I have a ball in my bag.
私はかばんの中にボールを持っています。

  <生徒の答?>私はかばんの中のボールを持っています。
  <生徒の答?>私はかばんの中でボールを持っています。
  <生徒の答?>私のボールがかばんの中に入っています。

中学生、特に中学1年生には直訳をきちんとすることを大事にしています。後々は意訳もできるようになっていく必要はありますが、まだ、英語の勉強がスタート段階の中学生はきちんと英文の文構造を理解するトレーニングが必要だと考えています。ですから、<生徒の答?>は意訳であれば、許容範囲だとは思いますが、現段階では〇にはしていません。

英文の主語と動詞、目的語、修飾語をきちんと捉えて、まずは直訳をできるようにすることが文法事項の理解にも必要だと思います。『何となくこんな感じ』での訳は会話では良いかもしれませんが、定期テストや入試となるとそうはいきません。だからこそ、シンプルな英文こそきちんと直訳させるようにしています。

<生徒の答?>や<生徒の答?>はたった一文字の助詞の使い方が正しくないために、正確な訳になっていません。国語の作文だけでなく英文訳でも、この助詞の使い方をちょっと間違えただけで意味が全く変わってしまったり、何を言っているかがわからなくなってしまうことは多々あります。まだ、中学1年生なので国語の授業で本格的に助詞の学習をしてはいないのですが、「てにをは」は小学生でも学習しています。しかし、基本的なことがきちんとできていない、違いが分かっていない子はとても多くいます。そのたった一文字に意味があり、使い方があるということを認識していないようです。

間もなく小学校での英語が教科化されるということで、英語学習に対する熱が高まっていますが、子どもたちの様子を見ていると、英語の学習も大切ではありますが、大前提として日本語=国語の基礎学力がなくては、その英語学習が成り立たないのでは?と思います。

中学2・3年生になり、教科書の本文が長くなってくると、英文を日本文に和訳することが出来ても、その自分が書いた和訳の意味が分からない?という子も出現することがあります。自分が書いた日本語の意味が分からないって・・・と驚きます。

「てにをは」をある程度正しく使うことができるようにするには、何かのワークやドリルを解くというより、教科書の音読や書写などを、できるだけ低学年のうちから繰り返しさせることの方が有効だと思います。また、様々なジャンルの本を読む(注!!会話ばかりの小説ではなく)ことも、「ことばの力」につながると思います。
将来、英語学習で困らないようにするための「種」は国語の学習にあるのではないかと日々思います。


※来週から夏期講習が始まります。大変申し訳ございませんが、講習中はブログをお休みさせていただきます。