[2018年9月17日]
皆様こんにちは、啓新セミナー代表の大谷繁樹です。
現在、小学5年生が『倍数・約数』、6年生が『ならべ方・組み合わせ方』を学習しています。
どちらも、複雑な計算を必要とする単元ではないのですが、サクサク進む子と、何度も解き直しが必要になる子とに分かれます。
なかなか進まない子の共通点は、倍数・約数にしろ、ならべ方・組み合わせ方にしろ、頭の中だけで答えを出そうとするところです。
どちらも、数を書き出してみれば、もれもダブりもなく数えることができるのですが、それを最初からやろうとしない。
(「書き出してごらん」と言うとみんな素直に書くのですが・・・)
それと、単位を意識して問題文を読んでいないこと。
例えば次のような問題。
「28個のりんごと70個のみかんを、1つのふくろにそれぞれ同じ数ずつ入れていきます。どちらもあまりがでないように、できるだけふくろの数を多くするには、1つのふくろにりんごとみかんをそれぞれ何個ずつ入れればよいですか?」
多くの子が、28と70の最大公約数を求めて、『14個』と書いています。
「じゃあ、1つのふくろに、それぞれ14個ずつ入れてごらん(入れた絵を描いてごらん)」というと、
「・・・」
おかしいことに気づきます。
14の単位は、『個』ではなく『ふくろ』なのです。
先ほどの問題は、2段階で答えを出さなければならない問題ですので、ちょっと難しいのですが、算数の問題は、問題文の状況を絵で描き、求めた答えの単位が何なのかを常に意識して解かなければならないのです。
小学生の算数の間違いって、例えば、10問間違えたとすると、次のように分けられると思います。
計算間違い・・・4問
問題文の読み違い・・・3問
難しくても図や表を描いて考えればできる問題・・・2問
手も足も出ない問題・・・1問
中学受験専門の塾ならば違うのかもしれませんが、当塾のような教科書準拠の塾では、だいたいこういう割合です。
ですので、10問中9問は、「見直しをする」「問題文の大事なところに線を引いたり、〇で囲んだりする」「図や表を描いて考える」ことをすれば、自分の力で解くことができるのです。
ほんとうに説明が必要なのは1問くらいなのです。
小学生ぐらいですと、『間違いの質』がよくわかりませんので、どんな間違いでもひとくくりに「わからない」と言ってしまいます。
ですから、保護者の皆様は、お子さんが「算数がわからない」と言ったら、すぐに「じゃあ、塾に行かせるか」とは言わずに、どんな間違いをしているのかを見極めてから行動してください。
お家で解決できることもたくさんあります。