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啓新セミナー

[2018年10月8日]

教科書を信じない

皆様こんにちは、啓新セミナー代表の大谷繁樹です。

先週は、本庶佑さんのノーベル医学生理学賞受賞という大きなニュースが話題になりましたね。
中でも、本庶さんの「教科書に書いてあることを信じない」という言葉がクローズアップされましたね。
もちろん、「教科書を信じない」=「教科書は間違いだらけ」という訳ではなく、教科書に書いてあることを何も考えずに鵜呑みにするのではなく、「なんでなんだろう?」と常に疑いを持ち、実際に自分の目や手で確認し、納得することが大切であるということを言いたかったようですね。

確かに、塾で指導をしていると、解答解説に何の疑問を持たない子が非常に多いですね。
解答解説はわかりやすく書いてはいますが、それでも、「この式ってどこから出てきたのだろうか?」「この単語を使っちゃだめなのか?」「(記述問題の)自分の書き方のどこがいけないのか?」・・・という疑問があってもいいとは思うのですが・・・
素直と言えば素直なのですが、何の疑問も持たないというのは、深く考えていない証拠。
深く考えないということは、「Aで×。じゃあBなんだ。」という程度の理解で先に進んでいるのだと思います。
そんな勉強では何も身に付きませんね。

先日、定期テストの社会(日本地理)に向けて、「学校のワークを3回繰り返しました」という子がいましたので、テスト直前に『都道府県名テスト』をやらせました。
結果は・・・ボロボロ
学校のワークを3回繰り返しても、都道府県名すら書けないのです。
ワークを3回繰り返すことが目的になって、内容を理解し、納得して暗記することがいい加減になっているのです。
理解・納得・暗記をせずにワークを繰り返しても、ざるで水をすくうようなもので、何も残りません。
きちんと理解することが大事。
きちんと理解しているどうかを確かめるには、自分でテストをしてみることです。
「自分でテスト」と言っても、問題用紙を用意するほどでもなく、例えば「密度の求めは?」「長崎県はどこ?」・・・ というように自問自答するだけでOkです。
ワークを何回繰り返してもなかなか成績が上がらない方は、きちんと理解できているかどうかチェックしてみてください。