[2018年10月15日]
皆様こんにちは、啓新セミナー代表の大谷繁樹です。
小学校も中学校も先週から後期の授業が始まりました。
何か変わったことはないのですが、小学生も中学生も算数・数学の学習内容が一段と難しくなりましね。(しかも進度が速い!)
特に中学生は、後期中間テストまで時間がない上に、範囲も広くなり、毎年全部やり切れない子が続出・・・
はし折って進むわけにはいかず、頭の痛い時期です。
まあでも、ここが腕の見せ所ですので、がんばって取り組みたいと思います。
さて、現在小学6年生が『速さ』を学習しています。
『速さ』は中学校の数学の『方程式』や『関数』で使いますし、理科でも使います。
すごく重要な単元です。
『速さ』というと、
速さ=道のり÷時間
時間=道のり÷速さ
道のり=速さ×時間
いわゆる、『み・は・じ の公式』が大事だと思われるのですが、実は公式としてとらえることよりも、『単位量あたりの大きさ』つまり『割合』としてとらえることの方が大事なのです。
例えば、『時速60?』のとらえ方ですが、単に速さが60ととらえるのではなく、『1時間あたり60?進む』ととらえます。
そうすると、「時速60?の速さで3時間進んだら?」という問題も、
1時間あたり60?進むから、3時間ならその3倍
60×3=180 180?
となります。
また、「時速60?は分速何m?」という問題も、
1時間(=60分)あたり60?進から、1分あたり(=分速)なら÷60
60÷60=1 分速1?
1?=1000mなので
分速1?=分速1000m
となるのです。
さらに、「2.3時間は何時間何分?」という問題も
2.3時間=2時間+0.3時間、1時間が60分なので0.3時間はその60倍
0.3×60=18
2.3時間=2時間18分
となるのです。(2.3時間=2時間30分と書く子が多い!)
(ブログでは書式の関係で言葉と式で説明しましたが、実際の授業では表を使って説明していますので、もっとわかりやすいと思います。)
中学生でも、2.3時間が『2時間18分』とパッと出る子は少ないですね。
その原因は、小学生のときに『速さ』を『割合』ととらえず、公式のみに頼っていたからではないかと思います。
公式というのは、ただ覚えただけでは使いこなせませんし、公式のみに頼っていた子は応用問題になると対応できません。
(「割るんだっけ? かけるんだっけ?」ではいけません!)
子どもたちには、「できた!」「よかったね」ではなく、先々のことを見越してきちんと本質を理解してほしいですね。