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啓新セミナー

[2018年11月30日]

塾を活かすには・・・

昨日からぐっと冷え込んできていますね。朝から寒いため、家の中ですくんでいることが多く、家と教室を往復するだけの日々が続いています。少しは体を動かさねば・・・と、思いつつ日々が過ぎていきます。寒い毎日ですので、体調管理に気をつけて過ごしたいものです。

今週は個人面談が始まりました。寒く天候が落ち着かない中、また、年末のお忙しい中、保護者の皆様にはお時間をとって頂きましてありがとうございます。少しでもお子さんの学習に有意義な時間となりますようお話しさせて頂きたいと思います。

面談では中学生さんには今回の定期テストの結果を受け、次回のテストに向けてすべきことや入試に向けてのお話をさせて頂いております。小学生さんには現在の学習状況や習熟度から今後の学習についてお話ししております。中学生さんと違い、小学生さんは現状の学力をはかったり、相対的な評価となるような“ものさし”となるものが少ないため、保護者の皆様もお子さんの「立ち位置」を把握するのが難しいというお話をよく聞きます。また、学校や塾の宿題以外で何をすればいいのか?というご相談も頂くことが多くあります。そういうお話では、私は、『親御さんの目標』についてお聞きするようにしています。

船をこぎ出すとき、目的を決めずに“取りあえず”出航したらどうなるでしょうか?ゴールがなければ、どちらに進むか?もしくは、日々どれだけ進むのか?がわからないと思います。結果として、思いもよらない港につくか、はては難破するか、となるのではないでしょうか。勉強も同じことが言えるかと思います。

お子さんが小学低学年のうちに「勉強のゴール」と言われてもピンとこないかもしれませんが、少なくとも数年後には「高校入試」が待ち受けているのです。現在小1なら、8年半後に、小6なら3年半後に、確実にその時はきます。「絶対に○○高校へ!!」と親が決めるのはちょっと・・・と仰られるかもしれませんが、少なくとも大学進学を目指すのであれば、それなりの進学校に進む必要があります。新潟で高校入試をするのであれば、それなりの進学校を目指した場合、偏差値50―平均点程度の学力では合格するのは難しいのが現状です。

小学生向けの実力テストなどを継続的にうけていなければ、現状の学力を数値化することが難しいかと思いますが、中学生になった段階で平均点以上の学力を求めるのであれば、小学生のうちからの積み重ねは絶対必要だと思います。小学生の子どもたちに「○○高校!」といっても???となるのが普通です。しかし、やがて中学生になり、子どもが「○○高校に行きたい!!」と言いだしたときに、それなりの準備を小学生の内からしておけば、諦めないで目指していくことが出来ると思います。

小学生の内は、「子どもがわからないと言っている」とか、「何となく勉強に不安がある」というような理由で塾に通うことを決められることが多いかと思います。今わからない所を何とかして!ということであれば、その単元だけを徹底的にやらせれば何とかなるとは思いますし、「今だけ」良いのであれば、その応急処置はいくらでも出来るかと思います。しかし、「今わからないこと」は今に始まったわけではなく、小学1年生の頃からの『負の積み立て』によるものですし、勉強はこの先ずっと続いていくものです。継続的に取り組んでいくものだからこそ、ご家庭の中で、ある程度の『指針』を決め、それに向かっていく姿勢が必要なのではないでしょうか?

私は授業中に子どもたちによく、『塾は魔法の箱ではない』と言っています。塾は万能ではありません。ただ「何となく塾に通う、もしくは塾に入れる」、では学力は向上しません。「何を目指すのか?」という目標を持ち、時には授業で、時には家庭学習で、ある程度の苦しみや我慢を乗り越えた先に、ようやく「学力UP」という結果が得られるのだと思います。塾での学習と家庭学習は、車の両輪です。片方の車輪だけで進んで行く車はありません。また、目的地があるからこそ車は進むのです。お子さんの学年に関係なく、『我が家は何を目指すのか?』と言う目標を持つことで、初めて塾の学習と言うものが活きてくるのだと思います。