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啓新セミナー

[2019年3月11日]

入試問題

皆様こんにちは、啓新セミナー代表の大谷繁樹です。

先週の水曜日と木曜日に公立高校の一般選抜がありました。
受検生の皆さん、お疲れ様でした!
やるだけのことはやったと思うので、今は何も考えずに、合格発表の日までゆっくり休んでください。

数学と理科と社会、筆答Aの数学を解きましたのでその感想を。

<数学>
子どもたちには、「大問[1]と[2]とその他の大問の(1)にすべてを懸けろ!」というようなことを言ったのですが・・・ 基礎基本のはずの大問[1][2]から難しかったですね。

 ・[1](6)2次方程式の計算 → 共通因数xでくくるだけの因数分解ができたか? さらに、x=0を答えることができたか?
 ・[1](9)円周角 → 補助線(OD)を引いて考えることができた?
 ・[1](10)平均値 → (階級値×度数)の合計÷度数の合計 を知っていて、その計算が正確にできたか?
 ・[2](2)確率 → 5枚のカードから3枚同時に取り出すときの樹形図がかけたか?
 ・[2](3)?文字式「…、Aさんの歩いた速さは何%増加したか?」 → これは基礎基本ではないので、すぐパスできたか?
 ・[2](4)作図 → 弧BP=3弧APより、BP:AP=3:1に気付き、角の二等分線を2つかけばいいことに気付いたか?

ここまでが大問[1][2]についてですが、ここまで終わらすのに、制限時間の半分以上を使った子もいたと思われます。

大問[3]〜[6]につてもふれますが、お手上げだった子がほとんどではないでしょうか。

 ・[3]証明 → 直角があるのに、直角三角形の合同条件ではなく、普通の三角形の合同条件だということに気付いたか?
 ・[4]関数 → 関数の問題ではありますが、本来簡単であるはずの(1)でさえ、相似比を使わなければ解けないということに気付いたか? さらに(4)は相似な三角形を見つけ、三平方の定理まで使わなければならないことに気付いたか? しかもたとえ答えが出ても、x=38/3、y=130/3 という不安になる答えになって、何度も解き直したりしていないか?
 ・[5]規則性 → いつものパターンですが、(3)が難しすぎるので、すぐにパスできたか?
 ・[6]立体図形 → (1)から(3)までが比較的素直で解き安い問題でしたので、時間さえあれば解けると思います。おそらく時間がなくていきつかなかった子がほとんどでは? (4)に関しては、三角すいの高さがどこにあるか気が付けばさほど難しい問題ではないのですが、おそらく時間が・・・

<理科>
2年間出題されたレポート形式の小問集合がなくなり、単元別の問題構成に戻りました。各大問の最後の問題は難しかったですが、それ以外は、計算もさほど難しくなく、一般的な問題がほとんどでした。高得点を取った子が多かったと思います。

<社会>
時差の問題で、時差を直接計算する問題ではなく、「日本の標準時との時差が12時間の都市は?」というようなあまり見たことのない問題が出題されていました。日本は東経135度ですので、135÷15=9で、イギリス(ロンドン)とは9時間の時差があり、時差が12時間ということは、イギリスよりも離れている国、すなわち、ブラジルに気付いたかどうか?(12×15=180 から考えた子もいたと思います) また、標高差を求めたり、有権者の1/50とは実際には何人なのかを求めたりと、今回は計算問題が多かったように思われます。それ以外の問題は、記述も含めてさほど難しい問題はなく、理科以上に高得点だった子が多いかと思います。

<筆答A数学>
(1)?、欲を言えば?まで根性で書き出して数えることができれば・・・ (2)(3)は具体的な数字を答える問題ですので、説明がうまくできなくても何とか答を導き出せれば・・・


理科、社会は3年間きっちり勉強した成果が問われる良問ばかりだと思いましたが、数学は小学校・中学校で教科書しか勉強してこなかった子には手も足も出ないような問題ばかりだったように思えます。
算数・数学は、学習内容を理解して覚えても、それと全く同じ問題がテストに出るとは限りません。
テストでは、理解して覚えたことをもとに、ひらめかなければ解けないのです。
テストのときにひらめくには、普段からあきらめずに考える、図表を書いて考える、自分で工夫して考えることをしなければいけません。
小学生のうちに、こういうふうに考える習慣を身に付けたいですね。